ヒロシがクラスに慌てて駆け込んで来ました。後列のエミリーを見つけ隣に座ります。
ヒロシ:良かった「間に合った」。このクラスの教授、遅刻に厳しいからね。
エミリー:いつも、もっと早く来るのに、休みかと思ったわ。
ヒロシ:いや、学校にはきてたんだけど、友だちと話していて、彼が休講なんでこっちも、時間を忘れてたよ。
エミリー:珍しいわね。時間に正確なヒロシにしては。まだ、先生来てないわね。その間に教えて、「間に合った」って言ったわよね。多分、時間内についたという意味じゃないかと思うけど。
ヒロシ:そうだね、「間に合う」というのは、時間内に何かを達成したり、遅れずに到着したりする場面でよく使うんだ。たとえば、「電車に間に合う」とか「締め切りに間に合う」みたいに。
エミリー:じゃあ、それって英語だと「make it on time」っていうのに近いかな?
ヒロシ:うん、そうかもしれないね。僕は「make it on time」が普段どう使われるかよくわからないけど、時間内に到着するって意味なら、ちょうどいい気がするな。
エミリー:たとえば、I made it on time for the bus.(バスに間に合った)みたいに使うの。
ヒロシ:そうか、それならピッタリだね。でも、日本語の「間に合う」は、時間だけじゃなくて、物やお金が足りているときにも使うんだよ。
エミリー:時間の間に合うだけじゃなくて他になにが間に合うの
ヒロシ:たとえば、「お金は間に合ってます」って言うと、「今のところ十分です」っていう意味になるんだ。
エミリー:へえ、それは「I have enough」で合うわね。I have enough money for now.(今のところ、お金は足りています)みたいに言えばいいのね。
ヒロシ:うん、それで大丈夫だと思う。
英語表現と例文
- Make it on time – 時間に間に合う
I made it on time for the bus.
(バスに間に合った。) - Have enough – 必要なものが足りている
I have enough money for now.
(今のところ、お金は足りています。) - Couldn’t make it on time – 間に合わなかった
Sorry, I couldn’t make it on time.
(ごめん、時間に間に合わなかった。)
ヒロシ:逆に、「間に合わない」って言うと、時間や物が足りなかったり遅れたりする場合に使うんだ。
エミリー:たとえば、Sorry, I couldn’t make it on time.(ごめん、時間に間に合わなかった)ってことね?
ヒロシ:その通り。それに、締め切りに間に合わない場合にも使うんだ。「もう間に合わない」って言えば、「今から頑張っても間に合わない」って意味になる。
エミリー:面白いわね。英語だと、「make it」や「have enough」みたいに、場面によって使い分けないといけないけど、日本語は「間に合う」一つでいろんな状況に対応できるのね。
ヒロシ:そうだね。それが日本語の面白いところだよ。
解説:日本語の「間に合う」の多様な意味
「もう間に合わない」は、間に合わせることが不可能な状況を示す。
時間に間に合う:予定や時間内に達成すること。
I made it on time for the bus.(バスに間に合った)
物やお金が間に合う:必要なものが足りている状態。
I have enough money for now.(今のところ、お金は足りています)
状況に間に合う:変化に対応できること。