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「リノベーション」と「リフォーム」の英語の使い方
リフォームとリノベーション

最近よく耳にする言葉に「リノベーション」があります。これに似た言葉として、以前から使われている「リフォーム」もあります。両方とも主に建築物に対して使われますが、それぞれにどのような違いがあるのでしょうか?

リフォームは、古くなった設備や部分を修理・交換して新しくすることを指します。一般的に、機能や見た目を元の状態に戻すことが目的です。例えば、古くなったキッチンを新しいものに取り替えたり、壁紙を貼り替えたりする作業がこれに該当します。

文例:

古い浴室をリフォームして、新しいユニットバスに交換しました。

壁紙が剥がれてきたので、リビングの壁をリフォームしました。

一方、リノベーションは、現状の建物に新たな価値を加えることを目的とした大規模な工事を指します。単なる修復にとどまらず、デザインや機能を大幅に改善し、建物全体の価値を向上させることが主な目的です。例えば、間取りを変更して住空間を広げたり、断熱性能を向上させたりする工事がリノベーションに該当します。

文例:

築40年の家をリノベーションして、モダンなデザインに生まれ変わりました。

オフィススペースをリノベーションして、開放的で機能的な空間にしました。

しかし、英語圏での「リフォーム(reform)」という言葉は、建築物の改修ではなく、制度や社会の改革を指す場合に使われます。

文例:

The government announced a plan to reform the healthcare system.

(政府は医療制度の改革計画を発表しました。)

Education reform is necessary to improve the quality of schools.

(学校の質を向上させるために教育改革が必要です。)

日本では、リフォームとリノベーションの使い分けがなされているものの、実際にはその境界が曖昧になることが多く、単なるリフォームに対しても「リノベーション」という言葉が使われることがあります。

また、英語では「リノベーション(renovation)」が、建物の改修全般を指す言葉として使われますが、「リフォーム(reform)」は、主に制度やシステムの改革を意味し、建物の改修には使われません。

そのため、日本の「リフォーム」と「リノベーション」の概念を合わせたものが、英語の「renovation」に相当すると考えられます。また、建物に対する改修に関しては、その範囲や程度によって、以下のような単語が使われます。

Renovate(改修する):

We decided to renovate the old house instead of buying a new one.

(新しい家を買う代わりに、古い家を改修することにしました。)

The hotel was renovated to improve its facilities and services.

(そのホテルは施設とサービスを改善するために改修されました。)

Update(更新する):

The software needs to be updated regularly to ensure security.

(ソフトウェアは、セキュリティを確保するために定期的に更新する必要があります。)

We updated the kitchen with modern appliances and new countertops.

(私たちは現代的な電化製品と新しいカウンタートップを使ってキッチンを更新しました。)

Remodel(改装する):

They decided to remodel the basement into a home theater.

(彼らは地下室をホームシアターに改装することに決めました。)

The company remodeled the office space to create a more collaborative environment.

(その会社は、より協力的な環境を作るためにオフィススペースを改装しました。)

Refurbish(修繕する、再生する):

The furniture was refurbished and sold at a discount.

(家具は修繕され、割引価格で販売されました。)

We refurbished the old building to preserve its historical value.

(私たちは、その歴史的価値を保つために古い建物を修繕しました。)

このように、日本語化された言葉は独自の使い方をされ元の英語と違ういみあいで変化していくものもあります。 その違いを理解していると、より正しい英語の使い方ができるでしょう。

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