エミリーはアメリカのママからのメールでお婆さんの状況を聞きました。最近は物忘れが多くなり、ママが介護に頻繁に訪れている様子が書かれた内容です。
エミリー: お婆さんがね、最近物忘れがひどいんだって、ママがお婆さんの世話で週に2,3度行っているんだって。お婆さんの家には車で1時間以上かかるから、ママも大変だなって・・・。
ヒロシ: そうなんだ、それは日本もアメリカも同じだね。僕のお婆さんも「介護」してくれる人が週に何回か来ているみたい。母も気にはしているけど、母の実家は遠いからね。
エミリー: 日本では「介護」っていうと、高齢で助けが必要になった時に使われることが多いわね。でもアメリカでは、「介護」っていう直接的な言葉はないわ。
匕ロシ: じゃ、「介護」って言うにはどうやって表現すれば、いいの?たとえば、「take care of...」って言えばいいのかな?世話をするといえば、この表現が思い浮かぶな。
エミリー: そうね、「take care of...」は英語でもよく使う表現よ。「My mom is taking care of my grandmother.(母が祖母の世話をしている)」って言えば、状況をある程度伝えられるわ。でも、これだけだと「なぜ」世話をしているのかまでは伝わらないの。だから、会話では理由を補足して「She’s taking care of her because she has memory loss.(記憶力が低下しているから世話をしている)」とか、「She’s helping her because she can’t walk easily.(歩くのが難しいから手伝っている)」みたいに具体的な説明を加えるのが普通ね。
ヒロシ: 「take care of」って使いやすいけど、日本語の「介護」みたいに、それだけで状況がすぐにわかるわけじゃないんだね。日本語の「介護」だと、たいてい高齢者の生活や健康をサポートするって意味で使われるもんな。
エミリー: その通り。英語では「take care of」自体は高齢者だけじゃなくて、子どもやペット、病人など、いろんな対象に使えるわ。だから、高齢者の世話について話すなら「She’s taking care of her elderly mother.(彼女は高齢の母親の世話をしている)」みたいに、対象を明確にする必要があるの。それでも、日本語の「介護」みたいに、状況が一言でスパッと伝わるわけじゃないから、背景を補足するのが重要ね。
ヒロシ: なるほど。じゃあ、英語には「介護」とぴったり同じ意味の言葉はないってこと?
エミリー: そうね、ぴったり同じ意味の言葉はないわ。「caregiving」という言葉が一番近いけど、それでも完全にイコールではないの。「caregiving」は、高齢者や病人などの助けを必要としている人の世話をする行為全般を指すの。ただ、日本語の「介護」みたいに高齢者を特に対象にした言葉ではないし、感覚的にもう少し広い意味があるわね。
ヒロシ: 「caregiving」が近いけど、完全に「介護」とは一致しないんだね。それだと、日本語で「介護」を英語にするときはどうすればいいの?
エミリー: 「taking care of an elderly person(高齢者の世話をすること)」って言えば一番伝わりやすいと思うわ。「She’s taking care of her elderly father at home.(彼女は自宅で高齢の父親の世話をしている)」とかね。あとは、文脈次第で「caregiving」を使う場合もあるけど、それでも背景の説明は必要になるわ。例えば、「She’s involved in caregiving for her elderly mother.(彼女は高齢の母親のために介護に携わっている)」とかね。
ヒロシ: そうか。英語で「介護」を伝えようとすると、対象や理由を具体的に説明する必要があるんだね。日本語の「介護」の便利さに慣れてると、少し違和感があるけど、そういう補足が英語らしい表現なんだな。
解説
- 「take care of...」
- 日本語の「世話をする」に相当するフレーズで、非常に幅広い状況で使える。
- 例文: My mom is taking care of my grandmother.(母が祖母の世話をしている)
→ 「take care of」だけでは背景が伝わらないため、補足説明が必要になる。 - 例文: She’s taking care of her because she has memory loss.(記憶力が低下しているから世話をしている)
- 「caregiving」
- 「介護」に近い意味を持つが、完全に一致するわけではない。高齢者や病人など、助けが必要な人の世話全般を指す言葉。
- 例文: She’s involved in caregiving for her elderly mother.(彼女は高齢の母親のために介護に携わっている)
→ ただし、「介護」という言葉ほど対象や状況が限定されておらず、より広い意味を持つ。
- 「an elderly person」
- 「高齢者」を表す具体的な言葉。英語で「介護」を伝える際には、このフレーズを使って対象を明確にするとわかりやすい。
- 例文: She’s taking care of an elderly person who can’t walk easily.(彼女は歩くのが難しい高齢者の世話をしている)
- 背景説明の重要性
- 英語では「介護」を話題にする際に、なぜ世話が必要なのか、どのようなサポートをしているのかを補足説明するのが自然。
- 例文: She’s helping her with daily activities because she’s recovering from surgery.(手術から回復中なので日常生活を手伝っている)
- 日本語の「介護」と英語の違い
- 日本語の「介護」は高齢者を支える状況がほぼ自動的にイメージできる便利な言葉。
- 一方、英語には「介護」に完全一致する言葉がないため、「take care of...」や「caregiving」を文脈に応じて使い分ける必要がある。
このように、日本語の「介護」を英語で伝える場合は、シンプルなフレーズだけでなく、背景や状況をしっかり補足することで、より自然な表現になります。
「介護」を英語で説明する。
Kaigo refers to a term in Japanese that specifically means providing care or support for elderly people who need assistance in their daily lives. In Japan, the word "kaigo" immediately conveys the idea of helping seniors with tasks such as bathing, eating, or mobility. It is closely associated with aging and the challenges that come with it. However, when trying to explain "kaigo" in English, additional context is often required.
In English, terms like "take care of" or "caregiving" are commonly used, but they don’t automatically convey the same specificity as "kaigo." For instance, "taking care of someone" could refer to caring for children, pets, or someone recovering from an injury, not just the elderly. Similarly, "caregiving" includes a broader range of activities and doesn’t exclusively apply to older adults. Therefore, when explaining "kaigo" in English, it’s important to include details, such as "providing care for elderly people who need assistance due to aging or illness," to make the context clear.
日本語訳
介護とは、日本語で高齢者の日常生活を支えるケアやサポートを意味する言葉です。日本では「介護」という言葉を聞くだけで、お風呂や食事、移動の補助といった高齢者の生活を支援する状況が自然に想像されます。この言葉は主に高齢化や老化に伴う課題と密接に関係しています。しかし、英語で「介護」を説明しようとすると、補足説明が必要になることが多いです。
例えば、英語では「take care of」や「caregiving」という表現がよく使われますが、「介護」と同じ特定性を持っているわけではありません。「take care of someone」と言った場合、それが子どもやペット、ケガから回復中の人を指す可能性もあり、高齢者に限定されません。同様に「caregiving」という言葉も、高齢者だけでなく、幅広い状況でのケアを含むため、「介護」とはニュアンスが異なります。そのため、「高齢者が老化や病気のために助けを必要としている場合のケアを提供する」といった詳細を加えることで、英語話者にも文脈が伝わりやすくなります。