ヒロシ:今日はね、多分、エミリーも知っていると思う言葉「コミュ力」について話すよ。最近良くつかわれるんだ。
エミリー:うーん、知っているような、いないような。多分コミュというのは英語で、力は日本語。こういう、英語と日本語を合体させて言葉を作るのうまいわよね。日本人って。
ヒロシ:そうだね。だけど、元の英語が何か、その意味と違う意味で使われていることもあるから、特に元の言葉を知っている英語圏の人は困惑するよね。今、世間でよく使われる「コミュ力」というのは「コミュニケーション能力」の略なんだ。簡単に言うと、人と上手に話したり、関係を築く力を指すんだよ。
エミリー:ああ、なるほどね!「コミュニケーションスキル」に近いのね。でも、「力」っていう言葉を使うと、なんだか人と話すのもスポーツみたいに思えるわね。
ヒロシ:確かに!実際、日本では「コミュ力」が仕事の面接や人間関係の重要なスキルとして語られることが多いんだ。たとえば、会社の面接で「この人はコミュ力が高いか?」ってチェックされることもあるよ。
エミリー:へえ、それは興味深いわね。じゃあ、コミュ力が高いって、具体的にどういうことなの?
ヒロシ:たとえば、初対面の人と気軽に会話を始められることや、相手の気持ちを察して適切に反応すること。さらに、相手が話しやすいように場を和ませたり、チームでのコミュニケーションが円滑に進むように調整する力なんかもコミュ力の一部なんだ。
エミリー:なるほどね。つまり、ただ話すだけじゃなくて、相手との良い関係を作る力ってことかしら?それって結構奥が深いスキルね。
ヒロシ:そうなんだ。だから日本では「コミュ力」が仕事だけじゃなくて、学校生活や恋愛、友達関係にも大事な要素として意識されているんだよ。
エミリー:うん、分かってきたわ。でも、その「コミュ力」って、日本社会ではどのくらい重視されているの?
ヒロシ:すごく重視されるよ。特に日本は、暗黙の了解や気遣いが大事な文化だから、相手の表情や態度を読み取って、適切な反応をする能力が求められるんだ。でもその一方で、「コミュ力が低い」とレッテルを貼られて、苦しむ人もいるんだよ。
エミリー:なるほど…。確かに、それだけ求められると、人付き合いが苦手な人には大変かもね。
ヒロシ:そうだね。だから最近では、無理してコミュ力を上げるよりも、自分なりのコミュニケーションスタイルを見つけることの大切さも言われるようになってきてるんだ。
エミリー:それは良いことね!誰もが同じスタイルでコミュニケーションを取る必要はないものね。
ヒロシ:うん、まさにそうだね。だから「コミュ力」って、ただ「話すのが上手い」だけじゃなくて、その場や相手に応じて柔軟に対応できる力を意味するんだ。日本では、こういうスキルが大人になってからも重要視されることが多いから、みんな意識して鍛えようとするんだよ。
エミリー:面白い話だったわ!英語で言う「コミュニケーションスキル」と似ているけど、日本ならではの独特な使い方があるのね。
ヒロシ:そうだね。日本語の「コミュ力」は、ちょっとしたニュアンスの違いもあるから、知っておくと日本社会のことがもっと分かるかもしれないよ。じゃ、「コミュ力」がわかったところで、「コミュ力」に近い英語表現を教えてくれない? 例えば、「ヒロシはコミュ力が高いので、良い人間関係を作っている。」って英語にしてみてよ。
エミリー:確かに、ヒロシは「コミュ力」高いと思うわ。そうね、こういう場合には「コミュ力」にぴったりの単語はないけれど、"social skills" や "interpersonal skills" が近い表現かな。例えば、「ヒロシはコミュ力が高いので、良い人間関係を作っている。」は、こう言えるわ。
"Hiroshi has great interpersonal skills, so he builds good relationships with others."
ヒロシ:なるほど、「interpersonal skills(対人スキル)」っていう言葉を使うんだね。それなら、僕の言いたい「コミュ力」に近い意味になるね。
エミリー:そうそう。でも、「social skills(社交的なスキル)」も使えるわ。これは、特に初対面の人と話したり、パーティーや集まりで人とうまくやる能力を表すときに便利よ。だから、こんな言い方もできるわ。
"Hiroshi has excellent social skills, so people enjoy being around him."
ヒロシ:おお、どっちも使えそうだね!状況によって、「interpersonal skills」か「social skills」を使い分ければいいんだね。
エミリー:その通りよ。それに、「good communication skills(良いコミュニケーション能力)」も使えるわよ。たとえば、
"Hiroshi has good communication skills, so he can connect with others easily."
ヒロシ:へえ、「コミュ力」に一番近い言葉がない分、英語ではいろいろな言い方で表現するんだね。
エミリー:そうなの。それが英語の面白いところね。一言で表しにくい概念は、状況に応じて複数のフレーズを使うことが多いのよ。
ヒロシ:勉強になったよ。これからは、英語で「コミュ力」を説明するときには、その場に合った言い方を使うようにするね。
エミリー:その調子よ!どんな言語でも、ニュアンスの違いを理解するのが大事よね。