
ヒロシ:あー、今回の試験まったくだめだった。ま、当然といえば、当然なんだけど。
メアリー:そうね、来週試験だ、試験だなんて言ってたくせに、勉強しないんだから。
ヒロシ:どうもやる気にならなくて・・・・。
メアリー:そんなことじゃ、吉田さんみたいにはなれないわよ。
ヒロシ:わかった、わかった。自分でも承知しているんだ、「自業自得」だってね。
メアリー:また、面白いこと言ったわね「じごうじとく」って。 わかっているのにやらないってこと?
ヒロシ:そうか、「自業自得」ね。エミリーはすごいね。どんどん日本語覚えていくよね。自業自得というのは、自分のやったことがそのまま自分に返ってくるって意味なんだ。今回みたいに僕が勉強しなかったから試験ができなかった――まさに自業自得だよね。
メアリー:そういうの、英語では“You reap what you sow”って言うのよ。自分で蒔いた種を自分で刈る、って意味でね。
ヒロシ:へえ、そうなんだ。どの国でも似たような考え方があるんだな。「自業自得」に似た表現で、他に「身から出た錆」とか「因果応報」というのもあるんだ。自業自得とちょっとニュアンスが違うけれどね。
「因果応報」というのは、仏教から来た言葉で、「いいことをすればいい結果が、悪いことをすれば悪い結果が返ってくる」って意味だよ。良い行いにも悪い行いにも使えるのが特徴だね。
メアリー:なるほど。「身から出た錆」はどういう意味?
ヒロシ:それは、「自分のミスや過ちが原因で、自分に悪い結果が返ってくる」ことを言うんだ。ちょっと自嘲的なニュアンスがあって、「これは自分のせいだ」って笑い飛ばしたりするときに使われることが多いよ。
メアリー:それも面白い表現ね。英語でも似たような言い方ってあるのかな・・・・?
ヒロシ:うーん、僕もそこまでは知らないな。
メアリー:確か、「What goes around comes around」って言うのも似ているわよ。これは、「行動が巡り巡って自分に返ってくる」という意味で、良いことにも悪いことにも使えるの。あと、「You made your bed, now lie in it」なんて表現もあるわ。これは、自分の決断の結果を受け入れなさい、っていう意味で、ちょっと皮肉っぽいニュアンスがあるわね。
ヒロシ:なるほどね。英語にも、似たような言い回しがいくつもあるんだね。でも、どの表現も結局、自分の行動には責任を持たなきゃいけないっていう考え方だね。
メアリー:その通りよ。だから、ヒロシも次の試験に向けてしっかり勉強しなさいね!
ヒロシ:わかってるよ……たぶんね(笑)。
解説
自業自得の意味とニュアンス
- 自業自得は、自分の行いや選択の結果がそのまま自分に返ってくることを意味します。
- 自らの怠惰やミスによる悪い結果を受け入れる際によく使われますが、良い結果にも適用できる場合があります。
類似の日本語表現
- 因果応報(いんがおうほう)
- 仏教の教えに由来し、良い行いも悪い行いも巡り巡って自分に返ってくるという意味。
- ポジティブ・ネガティブ両方の結果を強調。
- 身から出た錆(みからでたさび)
- 自分の過失やミスが原因で不利益を受けること。
- 自嘲的・反省的なニュアンスが強い。
- 蒔いた種は自分で刈る
- 自分の行為や選択の結果を自ら責任を持って処理するという意味。
- 責任を強調する場面で使用。
自業自得に相当する英語表現
- You reap what you sow
- 「自分で蒔いた種を自分で刈る」という意味。
- 自分の行動がそのまま結果になることを強調し、良いこと・悪いこと両方に使える。
- What goes around comes around
- 行動が巡り巡って自分に返ってくることを意味する。
- 因果応報に近いニュアンスを持つ。
- You made your bed, now lie in it
- 「自分の選んだ結果に責任を持ちなさい」という意味。
- やや皮肉っぽいニュアンスがあり、特に悪い結果に対して使われる。
まとめ
「自業自得」に似た日本語や英語表現は、いずれも「自分の行動には責任が伴う」という共通の価値観を持っています。ただし、身から出た錆は自分のミスに対する反省的な意味が強く、因果応報は時間をかけて結果が返ってくることを示します。一方、英語の「You reap what you sow」や「What goes around comes around」は、行動の結果が巡ることを強調する点で類似しています。「You made your bed, now lie in it」は、自己責任を促す際に使われる皮肉的な表現です。
「自業自得」を英語で説明する
"Jigou jitoku" (自業自得) is a Japanese saying that means "you reap what you sow." It refers to the idea that people must face the consequences of their own actions, whether good or bad. Unlike "ingaouhou" (因果応報), which emphasizes a broader moral or cosmic justice, "jigou jitoku" is more about personal responsibility—if you make bad choices, you will suffer the consequences, and if you make good choices, you will benefit.
For example, if a student doesn’t study for an exam and fails, they cannot blame anyone but themselves—that is "jigou jitoku." Similarly, if someone spends all their money recklessly and ends up in debt, it is also an example of this idea. It is often used when a person knowingly makes a bad decision and later regrets it.
In English, similar phrases include "You made your bed, now lie in it" and "You brought this on yourself." These expressions emphasize that people must take responsibility for their own actions and accept the results.
「自業自得」は、「自分の行いの結果を自分で受ける」という意味の日本語のことわざである。良い行いをすれば良い結果が返り、悪い行いをすれば悪い結果を受ける、という考え方を表している。「因果応報」と似ているが、「自業自得」はより個人的な責任を強調している。つまり、悪い選択をすれば自分が苦しみ、良い選択をすれば自分に利益があるということだ。
例えば、学生が試験勉強をせずに不合格になった場合、それは誰のせいでもなく自分の責任であり、「自業自得」と言える。同様に、お金を無駄に使いすぎて借金を抱えた場合も、自分の行動の結果なので「自業自得」だと考えられる。この表現は、特に悪い選択をして後悔する場合によく使われる。
英語では "You made your bed, now lie in it"(自分で敷いた寝床なのだから、その上で寝ろ)や "You brought this on yourself"(自分で招いた結果だ)という表現が似た意味を持ち、自分の行動の結果を受け入れるべきだというニュアンスを含んでいる。
参考