
放課後、高級車ディーラーの前で指をくわえて見ていたのを思い出し、翌日ヒロシはエミリーに「一攫千金」という言葉をつかい、宝くじ購入の作戦を話します。
ヒロシ: はぁ…エミリー、俺やっぱりあの外車欲しいなぁ。昨日、学校帰りに高級車のディーラーの前でしばらく見とれちゃってさ。めちゃくちゃかっこよかった!
エミリー:覚えているわ。そんなに気に入ったの? でもあの外車、めちゃくちゃ高いよね?
ヒロシ: だからさ、「一攫千金」を狙おうかなと思って。
エミリー:ん …いっかくせんきん? 何それ?
ヒロシ: えっとね、「一攫千金」っていうのは、一度に大金を手に入れることを意味する言葉だよ。例えば、宝くじを当てたり、カジノで大勝ちしたり、そういう感じのこと!
エミリー: ああ、なるほど。英語だと ‘get rich quick’ とか ‘strike it rich’ って言うかな。
ヒロシ: へぇー、‘strike it rich’ か、かっこいいな。でもやっぱり、一番現実的なのは宝くじかなぁ?
エミリー: ちょっと待ってよ、ヒロシ。本気で宝くじで外車手にいれようと思っているの? 宝くじって、当たる確率めちゃくちゃ低いんだよ。
ヒロシ: まあ、そうだけど…当たる人はいるし、夢を見てもいいじゃん!
エミリー: いやいや、それはちょっと甘い考えじゃない? ‘Get rich quick’ の考え方は、あまり良くないって言われてるよ。簡単にお金を手に入れようとすると、逆にお金を失うことが多いんだよ。
ヒロシ: う…確かにカジノとかはギャンブルだから、負けることの方が多いって言うよな。でも宝くじなら、買うだけでワンチャンあるじゃん?
エミリー: うーん、それなら、ちゃんと働いてお金を貯めてフェラーリを買う方がずっといいと思う。努力して手に入れたものの方が価値があるし、満足感も違うよ!
ヒロシ: まぁ、そう言われるとぐうの音も出ないな…。でもさ、夢を持つことは大事だよな?
エミリー: うん、それは間違いない! でも ‘get rich quick’ じゃなくて、コツコツ貯めて ‘earn it yourself’ の方がかっこいいよ!
ヒロシ: ‘earn it yourself’ か…それも悪くないな。じゃあ、まずはバイトを増やすか!
エミリー: そうそう、それがいいよ! ヒロシならきっと頑張れる!
ヒロシ: でもさ、もし俺が本当に宝くじで当てたらどうする?
エミリー: え? そしたら…おめでとうって言うけど、正直ちょっと悔しいかも!
ヒロシ: ははは! まあ、確かにね。でも実際のところ、当たったらどうするべきなんだろう?
エミリー: うーん、大金を手に入れたら、まずはちゃんと貯金するのがいいと思う! それから投資するとか?
ヒロシ: 投資かぁ…俺、お金の管理とか苦手だから、全部使っちゃいそう。
エミリー: それは危ない! ‘Easy come, easy go’ って言うけど、一攫千金で手に入れたお金はすぐになくなりやすいんだよ。
ヒロシ: あ、‘Easy come, easy go’ って日本語の ‘得やすいものは失いやすい’ みたいな感じか?
エミリー: そうそう! お金って、ちゃんと計画的に使わないとあっという間になくなるからね。
ヒロシ: なるほど…。やっぱり地道に働いてお金を貯める方が確実かぁ。
エミリー: うん! だから、ヒロシがもし宝くじに当たったら、まず私に相談すること!
ヒロシ: え、なんでエミリーに?
エミリー: 私が ‘賢い使い方リスト’ を作ってあげるから!
ヒロシ: ははは、頼りにしてるよ。でもまずは当てないとな…。
エミリー: だから、それが難しいんだってば!
解説
1. 一攫千金 = get rich quick / strike it rich
「一攫千金」は、一度の成功で大金を得ることを意味する言葉。英語では "get rich quick" や "strike it rich" で表現できる。
- "Many people buy lottery tickets hoping to get rich quick."
(多くの人が一攫千金を夢見て宝くじを買う。) - "He struck it rich by investing in stocks at the right time."
(彼は適切なタイミングで株に投資して一攫千金を手にした。)
2. 簡単に手に入れたお金はすぐになくなる = Easy come, easy go
「簡単に手に入れたものは簡単に失う」という意味の英語表現。ヒロシが「得やすいものは失いやすい」に似ていると気づいたフレーズ。
- "He won a lot of money in the casino, but he lost it all the next day. Easy come, easy go."
(彼はカジノで大金を勝ち取ったが、翌日にはすべて失った。得やすいものは失いやすい。)
3. 自分で稼ぐ = Earn it yourself
エミリーが「地道に働いてお金を貯める方がいい」と言ったときに使った表現。努力してお金を稼ぐことを強調するフレーズ。
- "If you want a luxury car, you should earn it yourself."
(高級車が欲しいなら、自分で稼ぐべきだ。)
4. 「賢い使い方をする」= Spend wisely
エミリーが「お金を計画的に使うべき」と言った内容に関連する表現。無駄遣いせず、賢く使うことを意味する。
- "If you win the lottery, make sure to spend wisely."
(もし宝くじに当たったら、賢く使うようにしなさい。)
5. 「儲け話には気をつけて」= Be careful with get-rich-quick schemes
「get-rich-quick schemes」とは、簡単に大金を得られるように見せかけた詐欺のこと。エミリーが「簡単にお金を得ようとするのは危険」と言った考えに関連する。
- "Be careful with get-rich-quick schemes. They are often scams."
(一攫千金の儲け話には気をつけて。たいてい詐欺だから。)
「一攫千金」を英語で説明する
"Ikkaku-senkin" (一攫千金) is a Japanese phrase that refers to making a fortune in a single stroke. It describes the idea of acquiring a large sum of money through luck or a one-time success, such as winning the lottery, striking gold, or making a lucky investment. The phrase is often associated with high-risk opportunities, where the potential for great wealth exists but the chances of success are extremely low.
In English, "ikkaku-senkin" can be translated as "get rich quick" or "strike it rich." However, the concept carries a nuanced meaning in Japanese culture. While some people dream of "ikkaku-senkin," there is also a strong societal value placed on hard work and perseverance. Japanese people often view sudden wealth as unreliable, and there is a saying: "Easy come, easy go", which aligns with the idea that money gained too easily can disappear just as quickly.
The phrase is commonly used in daily conversation, often with a skeptical or humorous tone. For example, if someone talks about quitting their job to gamble or buy lottery tickets, a friend might say, "Ikkaku-senkin o nerau no wa yame toke!" ("Stop trying to get rich quick!"). This reflects the belief that long-term success comes from steady effort rather than luck.
一攫千金とは? 日本語での解説
「一攫千金(いっかくせんきん)」とは、一度の成功で大金を得ることを意味する日本語の表現です。例えば、宝くじの当選、大当たりの投資、金鉱を掘り当てることなど、運や偶然によって大金を手にすることを指します。
英語では "get rich quick"(すぐにお金持ちになる) や "strike it rich"(一発当てて大金を得る) という表現が近い意味を持ちます。しかし、日本文化では「一攫千金」はあまりポジティブなイメージでは使われません。努力して稼ぐことが重視されるため、「一攫千金を狙うより、コツコツ働いた方がいい」と考える人が多いのです。
また、「得やすいものは失いやすい」という考え方もあり、英語の "Easy come, easy go"(簡単に手に入るものは簡単に失われる) という表現が似た考えを持っています。そのため、誰かがギャンブルや宝くじでお金を得ようとしているとき、日本人は「一攫千金を狙うな!」と忠告することがよくあります。
一攫千金を夢見るのは自由ですが、現実的にはコツコツと努力する方が確実な道かもしれませんね。
「一攫千金」はJLPT(日本語能力試験)N1に該当します。