ヒロシは、推理小説「アリバイの研究」有栖川有栖の本を読みアリバイ崩しのおもしろさにハマりました。早速、エミリーに「アリバイ」について質問します。
ヒロシ:「エミリー、『アリバイ』って知っている?」
エミリー:「アリバイ?うーん、聞いたことあるような、ないような……でも、はっきりはわからないな。どういう意味?」
ヒロシ:「えっ、知らない?あれ、英語じゃなかったのかな?例えばさ、推理小説なんかでよくあるけど、犯行があった時間に犯人がどこにいたかって証明する話、わかる?」
エミリー:「あー、それのことか!今ピンときた!でも、最初はわからなかったかも。日本語の『アリバイ』って発音が英語の “alibi” とちょっと違うから、すぐに繋がらなかったんだと思う。」
ヒロシ:「えっ、発音がそんなに違うの?『アリバイ』ってそのまま英語から来てると思ってたけど。」
エミリー:「そうね、英語だと “alibi” の『ア』がもっと弱い感じで、『アラバイ』って聞こえるの。でも、日本語は『アリバイ』ってカタカナっぽくハッキリ言うから、別物みたいに感じることもあるかも。」
ヒロシ:「なるほどね。確かにカタカナ英語って、意外と英語と違って聞こえることがあるもんね。日本では『アリバイ』って言うとほぼ『犯行時刻の所在証明』って意味だけど、英語だと違うの?」
エミリー:「うん、英語だともっと広い意味で使えるよ。例えば、言い訳とか弁解の意味でもよく使われるんだ。たとえば、“That’s just an alibi for being late.”(それは遅刻した言い訳でしかないよね)みたいな感じで。」
ヒロシ:「えー、知らなかった!日本語では『アリバイ』は『所在証明』って意味に限定されてるけど、英語だとそんなふうに使うんだね。」
エミリー:「そうそう。だから英語で “alibi” って聞いたとき、その場面の文脈でどっちの意味か考える必要があるかも。でも、もともと『犯行時刻の証明』って意味が基本だから、そこは一緒だね。」
ヒロシ:「なるほど、勉強になるな。そういえば、日本の推理小説でアリバイが重要なテーマになっている作品もあるんだけど、知ってる?松本清張の『点と線』って。」
エミリー:いや、知らないわ。面白いの?
ヒロシ:「めちゃくちゃ面白いよ!『点と線』はアリバイ崩しの傑作なんだ。列車の時刻表や宿泊記録を使って、犯人の作った完璧そうなアリバイを少しずつ崩していく話なんだけど、その緻密さがすごいんだよ。昭和の日本が舞台で、時代背景も面白い。英語訳もあるからぜひ読んでみて。」
エミリー:「それは興味あるかも!時刻表を使うトリックなんて、すごく日本っぽい気がするね。読んでみたら感想言うね。ありがとう、ヒロシ!」
解説:
- 「アリバイ」と “alibi” の発音の違い
日本語の「アリバイ」はカタカナ英語としてハッキリと発音される。一方、英語の “alibi” は「ア」が弱く、より「アラバイ」に近い音になる。この発音の違いが、言葉のつながりを最初に理解しにくくする要因にもなる。 - 日本で「アリバイ」が定着した背景
「アリバイ」という言葉は、明治時代以降に西洋の法律用語や推理小説が日本に紹介される中で定着したとされる。特に推理小説やドラマの影響で、犯罪が行われた時間にどこにいたかを証明する「所在証明」としての意味が広く知られるようになった。一方で、英語の “alibi” が持つ「言い訳」や「弁解」といったニュアンスは日本語にはほとんど取り入れられず、限定的な使い方が一般化した。 - “That’s just an alibi for being late.”
「それは遅刻した言い訳でしかないよね」
→ 英語では “alibi” が「言い訳」や「弁解」という意味で使われることもある。この用法は日本語の「アリバイ」には見られない。文脈によっては「言い逃れ」や「口実」と訳すこともできる。 - 『点と線』 by 松本清張
英語タイトル: “Points and Lines”
→ 松本清張の代表作で、アリバイ崩しをテーマとした推理小説。列車の時刻表や宿泊記録など細かな要素を用いたトリックが特徴的で、昭和時代の日本の風景や社会背景を感じることができる。英語版も出版されているため、海外の読者にもおすすめできる作品。
「アリバイ」を英語で説明する。
"Alibbai" (アリバイ) is a word that has been widely adopted into the Japanese language and is used almost as if it were native to Japanese. The meaning of "アリバイ" in Japanese is nearly the same as its original English meaning, referring to proof of someone's whereabouts at the time of a crime. This term has become so common in Japan that it is understood by nearly everyone, especially in the context of mystery novels, dramas, and legal discussions.
日本語訳
アリバイ(Alibai)は、日本語として広く普及しており、まるで日本語そのもののように使われている言葉です。日本語の「アリバイ」の意味は、元々の英語の意味とほぼ同じで、特に犯罪が行われた時間にその人物がどこにいたかを証明することを指します。この言葉は日本で非常に一般的になっており、特に推理小説やドラマ、法的な議論の中でほぼ誰にでも理解されています。