大学の中庭で、ヒロシとエミリーはベンチに座りながら話をしている。エミリーが今日の授業で「馬が合う」という表現を聞いたけれど、意味がわからず、ヒロシに尋ねるところから会話が始まる。
エミリー: ヒロシ、今日の授業で先生が「馬が合う」って言ったんだけど、意味がよくわからなかった。どういう時に使うの?
ヒロシ: 「馬が合う」か。うーん、これは人と人が「気が合う」とか「仲がいい」っていう感じを言うんだよ。
エミリー: ああ、そういう意味なんだね。でも、なんで「馬」なの?犬でも猫でもいい気がするけど。
ヒロシ: 確かにそう思うよね。でもこれは、昔の話から来てるんだ。昔は馬を使って農作業とか戦いとかをしてたでしょ?そのとき、馬と人が気が合わないと、仕事がうまくいかなかったんだ。それで「馬が合う」っていう表現ができたんだよ。
エミリー: へえ、そういう背景があるんだね。なんだか日本らしい歴史を感じる。でも、犬や猫より馬のほうが、仕事で一緒に頑張るイメージが強いかもね。
ヒロシ: そうだね。犬や猫は遊び相手っぽいけど、馬はパートナーみたいな感じだから。
エミリー: なるほど。じゃあ、例えば「私たちは馬が合う」って言える?意味的に合ってるかな?
ヒロシ: もちろん合ってるよ!エミリーとはいつも話しやすいし、お互い助け合えるからね。
エミリー: わたしも同じ気持ち!これって英語では「We get along well」とか「We click」って感じかな。
ヒロシ: あ、「click」って?それ、新しい言い方かな?
エミリー: うん。「click」っていうのは「気が合う」とか「ぴったり合う」みたいな感じ。例えば、"We just clicked when we first met." って言えば「最初に会ったときから馬が合った」みたいな意味だよ。
ヒロシ: へえ、面白いね。「click」って言うんだ!簡単で覚えやすいな。
エミリー: 日本語の「馬が合う」もすごく便利な表現だよね。これから使ってみる!
ヒロシ: うん、お互い新しい表現を覚えられていいね。エミリーがいると、僕も英語の勉強が楽しいよ。
エミリー: あと、ほかの例も聞きたいな。日常会話では、どんなときに「馬が合う」を使うの?
ヒロシ: たとえば、初めて会った人と話して、すごく話しやすいなと感じたとき。こう言うんだ。「あの人とは馬が合うね。」それから、職場で一緒に仕事をする同僚について、「彼女と馬が合うから仕事が楽しい。」とかも言えるよ。
エミリー: 仕事の場でも使うんだね。逆に、馬が合わない場合はどう?
ヒロシ: その場合は「馬が合わない」ってシンプルに言えばいいよ。「あの人とはちょっと馬が合わないから、一緒にいると疲れる。」とか。
エミリー: そういう場合でも、便利に使える表現なんだね。でも「馬が合わない」と言うのは、少しネガティブに聞こえるよね。
ヒロシ: 確かにね。でも正直に話すときには役に立つよ。それに、あまり深刻じゃない場合、「まあ、馬が合わないけど仕方ないね。」って軽く使うこともできるよ。
エミリー: なるほど、場面によって使い分けられるんだね。それって英語だと、「We don’t get along well.」みたいな感じかな?
ヒロシ: そうだね。日本語だともう少し自然に聞こえるけど、英語も似てるね。
エミリー: ところで、ほかの動物を使った表現ってあるの?「馬が合う」みたいな感じで。
ヒロシ: 動物を使った表現はたくさんあるよ。たとえば「猿も木から落ちる」っていうのは、「どんなに得意な人でも失敗することがある」って意味。「魚心あれば水心」っていうのは、お互いが助け合う関係を表すんだ。
エミリー: どっちもすごく面白いね!日本語って、本当に表現が豊かだね。
解説
「馬が合う」
「馬が合う」という表現は、人と人が気が合い、自然に仲良くなれることを指します。馬と人の関係に由来し、特に仕事や共同作業での相性を表すことから生まれた言葉です。逆に、相性が悪い場合は「馬が合わない」と言います。
英語での表現:
- "We really get along well."(私たちは本当に気が合う。)
- "We just clicked when we first met."(最初に会ったときから馬が合った。)
- "I don’t get along with him."(彼とは馬が合わない。)
- "Working with her is great because we get along so well."(彼女と馬が合うから、一緒に働くのが楽しい。)