ヒロシ:この前の連休、家族で久しぶりに温泉に行って「まったり」してきたよ。
エミリー:温泉か、いいなぁ。その「まったり」って、友だちも言ってたわ。なんとなく意味がわかるけど、詳しく教えて。
ヒロシ: ああ、「まったり」ね。いろんな場面で使われる言葉だけど、リラックスしてのんびり過ごしてる時に一番よく使われるかな。たとえば、家で何もしないでゴロゴロする時間に「今日はまったりしよう」って言うんだ。
エミリー: あ、それならわかる!でも、この前カフェで「まったりしようか」って誘われたけど、これはどういうニュアンスだったのかな?
ヒロシ: それは、急がずにリラックスして時間を楽しもうってことだね。特に何をするわけでもなく、ゆっくりお茶を飲んだり、おしゃべりを楽しむような時間だよ。
エミリー: そうなんだ。「まったり」ってなんとなくわかる表現だわ。
ヒロシ: 「まったり」は古い日本語の「まろやか」から来てるんだ。もともとは、食べ物や飲み物の味が柔らかくて、濃厚な感じを表す言葉だったんだよ。たとえば、「このチーズはまったりしてる」って言うと、味わい深くてコクがあるという意味になる。
エミリー: へえ、じゃあ食べ物だけじゃなくて、今はリラックスする時間にも使われるようになったのね。
ヒロシ: そうなんだ。それから、「まったり」は京都の文化とも関係があるんだよ。京都は茶道や抹茶の文化が根付いていて、何もしないでゆっくりすることを大切にしているんだ。それが、今の「まったり」という言葉の意味に影響を与えたんだと思う。
エミリー: なるほど。抹茶をゆっくり味わう感覚が「まったり」につながるのね。
エミリー: 「まったり」にぴったり合う英語ってあるかしら?リラックスする時の「まったり」なら、relaxed や chill が近い気がするけど…。
- Relaxed: リラックスした、落ち着いた状態。
- Chill: くだけた言い方で「のんびりする」という意味。
- Rich/creamy: 味が濃厚でクリーミーなときに使う表現。
We spent a relaxed afternoon by the lake.
(湖のほとりでリラックスした午後を過ごした。)
Let’s just chill and watch a movie tonight.
(今夜はのんびり映画でも見ようよ。)
This chocolate is rich and creamy.
(このチョコは濃厚でクリーミーだ。)
エミリー: 「まったり」って、場面によっていろいろな意味があるんだね。生活や時間の中で使う時もあれば、食べ物の味の表現にも使うなんて面白いわ。
ヒロシ: そうだね。日本語って、同じ言葉でも使い方によって全然違う意味になるから奥が深いよ。特に「まったり」は、リラックスと味覚の両方に使えるから面白いんだ。
エミリー: 次の休みは、まったりした時間を楽しんでみたいな。できれば京都のカフェでね!
ヒロシ: それはいいね。京都でまったりするなら、抹茶と和菓子が欠かせないよ。
まとめ
- 語源:「まったり」は「まろやか」から派生し、もともとは味の濃厚さを表す言葉だった。
- 現代の意味:リラックスした時間や生活の中でのんびりする様子を表す。
- 京都との関係:京都の茶道や抹茶文化が「まったり」のニュアンスに影響を与えている。
- 使い分け:「まったり」は食べ物のコクや、穏やかな時間を楽しむ時の両方で使える。
- 英語訳:relaxed, chill, rich/creamy などの表現が近い。
参考:Antonio Carlos Jobim ボサノバ:海辺でまったりしたい