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英語では何て言う?日常にあふれる「工夫」という言葉

ある春の日、エミリーとヒロシは大学のゼミの帰りに一緒にキャンパスを歩いていた。ふとエミリーの目に入ったのは、ヒロシが背負っているちょっと変わった形のバッグだった。リュックにも見えるし、キャリーバッグのようにも見える。「こんなの見たことない…」と興味を持ったエミリーは、思わずヒロシに声をかける。すると、そのバッグにはヒロシの“工夫”が詰まっていた。


エミリー: ねえヒロシ、そのバッグちょっと変わってない?リュックにも見えるけど、キャリーバッグみたい。

ヒロシ: ああ、これ?キャリーバッグなんだけど、古いリュックの背負う部分を使って、自分でくっつけたんだ。どう? まあまあ良くできたと自分では思うんだけど。

エミリー: えっ、自分で?すごいじゃん!なんでそんなことしたの?

ヒロシ:最近資料を多量に持ち歩くからさ、キャリーバッグを使っているんだけど、でもね、 転がせるのは便利なんだけど、階段とか道路とか、不便な時もあるんだ。だから、キャリーバッグを背負えたらもっと楽かなって思って、リュックと合体させて、ちょっと「工夫」してみた。

エミリー: そういうのを「工夫」って言うんだ。なんとなく意味はわかる気がするけど、もうちょっと教えてくれる?

ヒロシ: うん、工夫っていうのは、もっと便利にしたり良くしたりするために、自分で考えてアイデアを出してやってみることだよ。特別な道具がなくても、頭を使ってやる感じ。

エミリー: ああ、そういうことか。英語で言うと…うーん、“clever idea” とか “practical solution” とかが近いかも。

ヒロシ: うん、それっぽいね。でも“工夫”ってもっと広くて、ちょっとした改善とか、日常のアイデアにも使えるよ。発明って言うほどじゃないけど、工夫は。でも、発明は工夫から生まれるものでもあるし、なかなか幅が広いね。

エミリー: “improvement” も近いと思ったけど、それは結果のことだよね。“工夫”って、そのプロセスも含む感じ。

ヒロシ: そうそう、そこがポイントかも。考えて、手を加えて、ちょっと便利になるっていうその流れが「工夫」なんだよ。

エミリー: あと “ingenuity” って言葉も思いついた!でもちょっとフォーマルで、なんかスゴい発明っぽい響きあるかもね。

ヒロシ: 確かにね。キャリーバッグにリュックつけたくらいじゃ、ingenuity って言うほどじゃないかも(笑)。

エミリー: でもすごいよ、そういうの!ヒロシってそういう工夫得意だよね。尊敬する!

ヒロシ: ありがとう!こういうの考えるの好きなんだ。不便を便利にするのって、ちょっとした発明みたいで楽しいよ。

解説


今回のキーワードは「工夫(くふう)」です。この言葉は、日本語学習者にとって意味が広く、英語に一語で訳しにくい語彙のひとつです。「工夫」は、ある物事をより良くするために、自分なりに考えて、試したり改良したりする行動やそのアイデアを指します。

英語で近い表現には以下のようなものがあります:

“a clever idea” – 賢いアイデア
“a practical solution” – 実用的な解決策
“a creative tweak” – 創造的なちょっとした工夫
“improvement” – 改善(ただし「工夫」の“結果”に近い)
“ingenuity” – 創意、独創性(ただしややフォーマルで大げさな印象を与えることも)

「工夫」はアイデアのプロセス結果の両方を含む、柔軟で日常的な表現です。たとえば、物を整理するために箱を自作する、家で使いやすいように家具をちょっと改造する、といった小さな工夫も含まれます。

「工夫」を英語で説明する

Kufū (工夫) refers to the act of thinking creatively and making small adjustments or improvements in order to solve a problem or make something more convenient or effective. It often involves using what you already have, coming up with new ideas, or applying practical, hands-on solutions in daily life. Kufū is not necessarily a big invention; it’s more about clever, everyday problem-solving.

(工夫とは、問題を解決したり、物事をより便利に・効果的にするために、創造的に考え、小さな調整や改善を行うことを指します。身近にあるものを活用したり、新しいアイデアを出したり、実用的な方法を試したりすることが含まれます。必ずしも大きな発明ではなく、日常生活におけるちょっとした賢い工夫を意味します。)

「工夫(くふう)」は日本語能力試験(JLPT)N4に該当します。

※日本語能力試験(JLPT)では、出題語彙の公式リストは公開されていません。このレベル表示は、実際の試験問題や教材に基づいた目安として記載しています。語彙の出現頻度や専門性に応じて、参考レベルを判断しています。

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