
授業のあと、エミリーが「日本の文房具ってすごく種類多いよね」と話し始めた。ヒロシが「でも僕はずっと同じペン使ってるよ」と言って取り出したのが、昔から使っているお気に入りの一本だった。
エミリー: ねえ、そのペンちょっとレトロっぽいね。ずっと使ってるの?
ヒロシ: うん、これね、高校入学の時におじいちゃんが買ってくれたんだ。受験勉強のときもずっと使ってたし、今もこれ使ってる。
エミリー: へぇ〜、大事にしてるんだね。
ヒロシ: うん、なんかもう、僕の「相棒」って感じ。
エミリー: ん?「あいぼう」?それってどういう意味?
ヒロシ: あ、相棒っていうのは、信頼できる仲間とか、すごく近い存在のことだよ。人だけじゃなくて、ずっと一緒にいる物とか動物にも使ったりする。
エミリー: へ〜、テレビのドラマで相棒というのは仕事仲間っていう感じかと思っていたわ。英語で言うと…"partner" みたいな?
ヒロシ: テレビドラマで「相棒」は知ってたんだ。英語にすると、パートナーか。うーん、「パートナー」って言葉も近いけど、ちょっと違う気がする。なんか、ビジネスっぽいというか、恋人っぽい感じあるじゃん?
エミリー: そうなんだ。確かに、"Partner" ってちょっとフォーマルだよね。じゃあ…"buddy" とか "sidekick"、"bestie" はどうかな?
ヒロシ: お、"buddy" はわりと良いかも。僕も映画とかで聞くことある。でも「相棒」って、もっと「一緒に戦ってきた仲」みたいな、そういう深さがあるんだよね。
エミリー: あっ、じゃあ "We've been through a lot together." って感じの関係?
ヒロシ: まさにそれ!刑事ドラマとかで、ふたりの刑事がコンビ組んでるじゃん。そういう関係が「相棒」。
エミリー: あー!わかった!だから「相棒」って聞くと、ただの友だちじゃなくて、なんか一緒にいろんなことを乗り越えてきた相手なんだ。
ヒロシ: そうそう。だからこのペンも、僕にとってはただの道具じゃなくて、苦楽を共にした「相棒」なんだよ。
エミリー: いいね、それ。モノにそういう気持ち持てるの、ちょっと日本っぽい気もする。
ヒロシ: たしかに。日本って、物にも心があるみたいに考える文化あるかもね。
解説
キーワード:「相棒(あいぼう)」
aibō(相棒)は、特別な絆や信頼関係でつながっている「相手」を指す言葉です。もともとは「一緒に何かをする相手」、特に刑事や探偵など「コンビ」で動く職業でよく使われていました。そこから転じて、親しい友人や、長年使っている物、ペットなどにも使うようになりました。
感情的なつながりが強く、ただの「友だち」や「持ち物」ではなく、「共に時間を過ごしてきた仲間」というニュアンスがあるのが特徴です。
英語に訳すときは、以下の表現が近いです:
- buddy(親しい友人)→ 気軽でフレンドリーな関係
- sidekick(相棒、助手)→ 主役を支えるような存在
- partner in crime(悪友)→ 一緒にいろいろやらかす仲間(カジュアルな表現)
- We've been through a lot together.(いろんなことを一緒に乗り越えてきた)→ 「相棒」の関係性をよく表す表現
ただし、どの単語も「相棒」ぴったりとは限りません。ヒロシが言っていたように、「相棒」は戦友のような関係性であり、友情と信頼、時間の積み重ねが込められている言葉です。
「相棒」を英語で説明
The word "aibō" (相棒) in Japanese refers to a close companion or partner with whom you share a deep, enduring bond. Originally used for pairs like detectives or co-workers, it now extends to pets or even cherished tools. It implies trust, shared experiences, and a sense of "going through life together."
日本語の「相棒」は、深くて長い付き合いのある相手を指す言葉です。もともとは職業の「相方」を意味しましたが、今ではペットや物にまで広がり、「信頼し合い、苦楽を共にした関係」を表します。
「相棒(あいぼう)」は日本語能力試験(JLPT)N2に該当します。
※日本語能力試験(JLPT)では、出題語彙の公式リストは公開されていません。このレベル表示は、実際の試験問題や教材に基づいた目安として記載しています。