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「一夜漬け」を英語でどう表現?試験前よくやる英語フレーズ
一夜漬けは英語でなんて言うでしょう

ヒロシ: 今日のテストの成績は全くだめだった。やっぱり一夜漬けでなんとかしようというのが間違ってたよ。もっと前から勉強すべきだった。

エミリー:一夜漬け」って何?聞いたことない表現だけど。

ヒロシ: ああ、「一夜漬け」っていうのはね、まず日本の伝統的な漬物に由来しているんだ。日本では野菜を塩や酢、ぬかなどで漬け込んで発酵させる漬物っていう食べ物があるんだ。通常、漬物を作るには時間をかけてじっくり漬け込むけど、「一夜漬け」はその名の通り、一晩で簡単に作る漬物のことなんだよ。

エミリー: 漬物って、ピクルスみたいなものね。ホームステイ先でも良く出してくれるわ。私は好きよ。

その漬物が、普通はもっと時間がかかるけど、「一夜漬け」は早く作れる漬物ってことね。でも、それがどうやって勉強の話に関係するの?

ヒロシ: いい質問だね。テストのための勉強にこの言葉が使われるようになったのは、まるでその「一夜漬け」の漬物みたいに、前もってちゃんと準備をせずに、一晩だけ急いで勉強することを指しているんだ。要は、短期間で無理やり詰め込むという意味で使われるんだよ。

エミリー: ああ、そういうことか。だから「一夜漬け」って、短時間で急いで何かをするっていうニュアンスがあるのね。

ヒロシ: そうそう。でも本来の漬物の場合、一夜漬けだと味が浅いというか、しっかり漬け込まれたものと比べるとちょっと物足りないって感じがあるんだよね。それと同じように、勉強でも一晩だけ急いでやると、内容が浅いとか、しっかりと頭に入らないという感じなんだ。

エミリー: それで「一夜漬け」が、テスト前に急いで詰め込み勉強をすることを意味するようになったのね。英語だと、「cramming」が近い表現かな。試験の直前に急いで詰め込むように勉強するって意味なの。

ヒロシ: 「cramming」か、それは初めて聞いたな。詰め込むっていう意味なの?

エミリー: そうそう。「cramming」って、例えば「I was cramming all night for the test.」って言うと、「テストのために一晩中詰め込み勉強していた」っていう意味になるの。だから、「一夜漬け」にかなり近いと思うわ。

ヒロシ: なるほどね。「cramming」って、まさに「一夜漬け」だ。でもやっぱり、「一夜漬け」みたいに良くないイメージがあるのかな?

エミリー: そうね、あまり良い意味では使われないかな。計画的に勉強してこなかったことを示すからね。

ヒロシ: そういうことか。「一夜漬け」も、急に詰め込む感じが良くないっていうニュアンスがあるんだ。

エミリー: あと、「burning the midnight oil」っていう表現もあるけど、これは夜遅くまで勉強したり仕事をしたりすることを指すの。でも、テストのための直前の詰め込みだけじゃないの。

ヒロシ: そうなんだ。「burning the midnight oil」は、頑張っている感じが強いね。でも、事前の計画や努力も含んでいるんだね。

エミリー: そうそう。「burning the midnight oil」は努力を強調するけど、必ずしも悪い意味じゃないの。遅くまで頑張って何かをやっていることを示すだけなの。

ヒロシ: なるほどね。「一夜漬け」は悪い意味が強いけど、「burning the midnight oil」はそうじゃないんだ。言葉のニュアンスって面白いね。

エミリー: うん、だからその違いを知ると表現の使い方が分かってくるわね。言葉って、本当に奥が深いわ。

ヒロシ: 本当にそうだね。こういう表現を学ぶことで、お互いの文化をもっと理解できる気がするよ。

解説:「一夜漬け」

「一夜漬け(いちやづけ)」は、もともと食べ物の話から来た言葉ですが、日本語では比喩的に使われることが多い表現です。語源は、野菜などを一晩だけ短時間で漬けて作る簡易的な漬物にあり、それが転じて、「本来は時間をかけて取り組むべきことを、直前に一気にやろうとする行為」を指すようになりました。

勉強において「一夜漬け」と言えば、計画的に勉強せず、試験前夜に焦って詰め込みをすることを意味します。重要なのは、この言葉には**「浅い」「中途半端」「効果が薄い」**という否定的なニュアンスが含まれている点です。

このような意味合いを持つ表現は英語にも存在し、最も近いのが「cramming」です。

  • cramming
     試験直前に短期間で詰め込む勉強法を指します。
     例:I was cramming all night for the test.
     (テストのために一晩中詰め込み勉強をしていた)

ただし、「cramming」も日本語の「一夜漬け」と同じく、非効率的で、学習内容が定着しにくいというマイナスのイメージを伴うことが多いです。

一方、会話中に出てきた「burning the midnight oil」は、夜遅くまで努力する様子を表しますが、「一夜漬け」のように突発的・場当たり的な行動を指すわけではありません。むしろ、継続的な努力の延長として使われることもあり、ポジティブな意味合いも含まれます。

つまり、「一夜漬け」は単なる夜更かしや集中ではなく、「本来必要な準備を怠った末の急場しのぎ」としての意味合いが強いのです。

「一夜漬け」を英語で説明する

The phrase "ichiyazuke" literally means "overnight pickling" and comes from Japanese food culture. In everyday language, it is used metaphorically to describe doing something at the last minute, especially cramming for a test. It implies a shallow, rushed effort made just before a deadline.

「一夜漬け(ichiyazuke)」は、もともと「一晩だけ野菜を漬けて作る漬物」のことですが、日常会話では比喩的に「試験前夜の詰め込み勉強」や「締め切り直前の急な準備」といった意味で使われます。計画的に進めるのではなく、ぎりぎりになって慌てて仕上げるような行動を表し、「内容が浅く、あまり効果がない」という否定的なニュアンスを含んでいます。


「一夜漬け(いちやづけ)」は日本語能力試験(JLPT)N2に該当します。
※日本語能力試験(JLPT)では、出題語彙の公式リストは公開されていません。このレベル表示は、実際の試験問題や教材に基づいた目安として記載しています。

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