ヒロシ:「この前、友だちと話していたんだけど、彼がね、留学したいんだって。だから言ってやったんだ。
「よく言うよ、英語が大の苦手なくせにってさ」そしたら、彼は英語を使わない留学ってないのかな、なんて呑気なこといっているから呆れちゃったよ。」
エミリー:「ケンジね、多分。私も彼知っているけど、なんか私を避けてる感じがするわ。英語を話すのが苦手だからなのね。」
ヒロシ:「そうそう、ケンジのこと。それでさ、思ったんだけど、『よく言うよ』って言葉、日本語では使うんだけど、何言ってんだよ、なんていう呆れた気持ちの時に使うんだ。英語ではこんな時、どんな言葉を使うの?」
エミリー:「そうね、内容によっていろいろな言い方があるわよ。例えば…
- ‘Look who’s talking!’:これは、相手の発言が皮肉に感じる時に使うの。日本語の『よく言うよ』に最も近い表現だと思う。相手の言葉がまるで自分自身に当てはまるような場面で、ツッコミのように使われるわ。たとえば、ケンジが『もっと英語の勉強をするべきだよ』なんて言ったら、『Look who’s talking!』(お前がそれを言うのか)って返す感じね。」
ヒロシ:「それはまさに『よく言うよ』だね。お前こそ、っていうツッコミにぴったりだ。」
エミリー:「そうでしょ?それから、『You’ve got some nerve.』も使えるわ。これは、図々しく何かを言う人に対して、少し強めの皮肉として使うの。『よくもそんなことが言えるね』っていうニュアンスかな。」
ヒロシ:「なるほど。日本語の『よく言うよ』は軽い冗談から、ちょっと呆れた皮肉まで幅広く使うけど、英語もそういうバリエーションがあるんだね。」
エミリー:「そうそう。もっと軽いニュアンスで、親しい友達同士のやりとりなら、『Come on!』なんて表現もあるわ。たとえば、『僕、今年こそマラソンに挑戦するよ』なんて言われた時、『Come on!』(冗談でしょ!)って言う感じね。」
ヒロシ:「それは面白いな。親しい関係だと『冗談いうなよ』に近いかも。」
エミリー:「そうね、あとは『You must be kidding.』って表現もよく使うわ。これは『冗談だろう』という意味で、驚きや信じられない気持ちを込めて使うの。ケンジが『僕、来週までに英検1級を取るつもり』なんて言ったら、『You must be kidding.』(冗談でしょ)って返すのが自然かな。」
ヒロシ:「なるほど、冗談っぽい言い方もあれば、ちょっと皮肉を込めた言い方もあるんだね。日本語と似たような部分もあって面白いな。」
エミリー:「そうでしょ?でも、英語は文脈次第で使う言葉が変わるから、最初は少し難しく感じるかもしれない。でも、慣れるといろいろな表現を自然に使い分けられるようになるわ。」
ヒロシ:「確かに。これでケンジに『Look who’s talking!』って言ってみたら、どんな反応するかな。」
エミリー:「ケンジがわかってくれるといいけどね。少なくとも、彼に英語で話しかければ少しは慣れるかも。」
ヒロシ:「そうだね。僕もこの表現を練習して、もっと自然に英語を使えるようになりたいな。」
まとめ
この会話では、日本語の「よく言うよ」が持つ皮肉や冗談のニュアンスを、英語の表現でどのように伝えられるかを学ぶことができます。「Look who’s talking!」は、最も近いニュアンスの表現として紹介されましたが、文脈に応じて「Come on!」や「You must be kidding.」などの表現も使えることがわかります。また、英語には状況ごとに適切なフレーズを選ぶ必要があることが強調されており、学習者にとって実用的な会話例になっています。
このように、「よく言うよ」のような日本語の特定の表現を英語で置き換えるとき、言葉の背後にある文化や文脈を理解することが大切です。単純な翻訳ではなく、状況に合った表現を使うことで、自然なコミュニケーションが可能になります。この会話を通じて、ヒロシもエミリーから学び、より使える英語を身につけていく姿が描かれています。