
週末、ヒロシとエミリーはカフェで勉強している。最近、エミリーは漢字のテストで苦戦していて、少し落ち込んでいる様子。ヒロシはなんとか励まそうとしているけど、エミリーはそれが「気休め」に聞こえると言い出す。じつはこの言葉、最近ドラマで聞いて気になっていたらしい。
エミリー: はぁ〜、また漢字のテスト、全然ダメだった…
ヒロシ: えっ?そんなに難しかった?
エミリー: うん、めっちゃ難しかったよ。覚えたのに、テストになると忘れる…
ヒロシ: ま、次があるじゃん。次はきっとうまくいくよ!
エミリー: あー、それって、この前ドラマで聞いたよ。「気休め」って言うんでしょ、そういう言葉。なんか、ただ安心させるだけって意味だよね?
ヒロシ: え?「気休め」?そんな言葉知ってたんだ。エミリー: うん、ドラマの中で女の人が「そんな気休めいらない!」って言ってて。英語だとね、"just a comfort phrase"とか"something to make someone feel better temporarily"みたいな感じかな。
ヒロシ: おぉ、なるほど。オレ、本気で言ったんだけどな…
エミリー: わかってるよ。ヒロシの気持ちはうれしい。でも、現実は変わらないから、ちょっと冷めた気分になるときもあるんだよね。
ヒロシ: そっかー。でもまあ、たまには気休めも必要じゃない?オレもテスト前にチョコ食べて「これで完璧!」って思い込むし。
エミリー: それ、めっちゃ気休めじゃん(笑)
解説
「気休め」ってどういう意味?
「気休め(きやすめ)」は、つらいことや不安があるときに、気分だけでも少し楽にさせるための言葉や行動のこと。問題の本質は変わらないけれど、一時的に安心した気持ちになるものです。
"just a comfort phrase"(ただの慰めの言葉)
"something to make someone feel better temporarily"(一時的に気持ちを楽にするもの)
– kiyasume(気休め)
– 一時的に安心させるが、根本的な解決にはならないことが多い
例文(日本語と英語)
- 気休めでもいいから、何か言ってほしかった。
Even if it was just a comfort phrase, I wanted you to say something. - そんな気休めはいらない。現実をちゃんと見て!
I don’t need empty words like that. Face the reality! - 「大丈夫」って言葉は、時々ただの気休めだよね。
The word “You’ll be fine” is sometimes just a temporary comfort. - チョコレート食べると、テスト前の気休めになるんだよね。
Eating chocolate before a test gives me a little comfort, even if it doesn’t help my score.
「気休め」を英語で説明すると?
"Kiyasume" refers to words or actions meant to temporarily ease someone's emotional pain, even if they don’t actually solve the problem.
「気休め」は、相手の感情を一時的に和らげるための言葉や行動で、現実の問題を解決するものではない場合が多いです。
「気休め(きやすめ)」は日本語能力試験(JLPT)N2に該当します。
※日本語能力試験(JLPT)では、出題語彙の公式リストは公開されていません。このレベル表示は、実際の試験問題や教材に基づいた目安として記載しています。
言葉に宿る文化のちがい
ヒロシとエミリーのやりとりを通じて、「気休め」という言葉が持つ微妙な温度感に触れてもらえたでしょうか。
日本語には、言葉の奥に“感情のグラデーション”があります。それを英語にするのは簡単ではないけれど、そこに面白さがあるのです。