エミリーとヒロシは大学の中庭で休憩している。紅葉が見ごろで、赤や黄色の葉が風に舞っている。ヒロシが読んでいた本の中に「後生だから」という言葉を見つけ、エミリーに問いかけます。
ヒロシ: エミリー、「ごしょうだから」って聞いたことある?
エミリー: え?「ごしょうだから」?初めて聞いたかも。どんな感じで使うの?
ヒロシ: うーん、なんか…すっごく切実にお願いするときに使うよ。「ごしょうだから助けてください!」みたいな。
エミリー: へえ!それって、どんな漢字を書くの?
ヒロシ: えっとね…たしか「後に生きる」って書くよ。「後生」って読む。
エミリー: ああ、「後生」ってそう読むんだ!でも、どうしてそんな意味になるの?
ヒロシ: それね、仏教から来てるんだよ。元々は「死んだ後の世界」みたいな意味があって、「後生を大事にする」みたいに使うんだ。でもお願いのときに使うのは、「これを叶えてくれたら、後生の幸せを祈ります」みたいなニュアンスらしい。
エミリー: なるほど、だからすごく真剣な感じになるんだね!面白いね。それって古い言葉?
ヒロシ: うん、だいぶ古いと思う。今ではあんまり使わないけど、時代劇とか文学ではよく出てくるかも。
エミリー: へえ、勉強になるなあ。英語だと、「I’m begging you」が近いのかな?
ヒロシ: ああ、エミリーが前に教えてくれたやつだね。「beg」って、すごく真剣なお願いって意味だよね?
エミリー: そうそう。「I’m begging you」は本当に切実な感じ。でも、「Please」よりももっと感情が込もるんだ。たとえば、「I’m begging you, don’t leave me!」とか言うと、絶対に行かないでほしい!っていう強い気持ちが伝わるよ。
ヒロシ: なるほどね!でも、「ごしょうだから」と英語の「beg」は、なんか少し違う気もするな…。
エミリー: うん、そうかも。「ごしょうだから」のほうが宗教的な背景があるから、もっと重みがある気がする。
ヒロシ: そうだね。でも、面白いね。こういう表現を知ると、言葉って奥深いと思うよ。
エミリー: うん、同感!じゃあ、ヒロシ、私も「ごしょうだから」を使ってみていい?
ヒロシ: お、やってみて!どう言う?
エミリー: 「ごしょうだから、この宿題を手伝って!」
ヒロシ: (笑)それ、ちょっと軽すぎる!本当に困ってるときに使うんだよ!
エミリー: あ、そっか(笑)。でも覚えたから、何か真剣なお願いをするときに使うね!
解説
- 「後生だから」
- 意味: 非常に切実にお願いするときに使う表現。仏教由来の言葉で、相手の助けに感謝し、その後の幸せを祈るという気持ちを込めている。
- 漢字: 「後生」(ごしょう)
- 例:
- 後生だから、この件を許してください!
(Please, I’m begging you, forgive me for this matter!) - 後生だから、どうか力を貸してください!
(I’m begging you, please lend me your help!)
- 後生だから、この件を許してください!
- 「I’m begging you」
- 意味: 切実なお願いを表す英語表現。「後生だから」に近いが、宗教的な背景はない。感情を強く伝えたいときに使う。
- 例:
- I’m begging you, please give me one more chance.
(後生だから、もう一度だけチャンスをください。) - I’m begging you, don’t leave me here alone.
(お願いだから、私をここに一人で残さないでください。)
- I’m begging you, please give me one more chance.
- 「Please」との違い
- 「Please」は丁寧にお願いする表現で、切実さはそれほど強くない。
- 「I’m begging you」は感情がより込められたお願いで、深刻なニュアンスを伝える。