ヒロシ:前に「耳」に関する日本語表現、幾つか教えたよね、今日はね、「口」だよ。
エミリー:「口」mouthね。日本語の傾向からいうと、多分、話すことに関することじゃない?
ヒロシ:あたり。口は話すことに関することが多いね、たとえば「口が軽い」っていう表現があるんだ。これは、秘密や重要なことをすぐに話してしまう人のことを言うんだよ。
エミリー:つまり、すぐに内緒話とかをバラしちゃう人ってことね。
ヒロシ:そうそう。「彼は口が軽いから、秘密を話さないほうがいいよ」なんて使うんだ。逆に「口が堅い」っていうと、秘密をしっかり守る人を指すんだよ。
エミリー:なるほど、どちらも「口」を使って話す人の性格を表しているのね。
ヒロシ:その通り!それに、「口を滑らす」っていう表現もあるんだ。これは、うっかり言ってはいけないことを話しちゃうことを意味するんだ。
エミリー:うっかり秘密を漏らしちゃうみたいな感じかしら?
ヒロシ:そうそう。たとえば、「彼はパーティーのサプライズを口を滑らせちゃった」みたいに使うんだ。
エミリー:面白いわね!「口」って話すことに深く関わっている言葉が多いのね。他には?
ヒロシ:「口が悪い」って表現もあるよ。これは、辛辣なことや失礼なことを言う人を指すんだ。
エミリー:口が堅い、口が軽い、 口が悪い、口を滑らす、口で表現するのね。そのまま英語にしたってサッパリ通じないわ。
ヒロシ:そうだろうね。じゃ、エミリー、意味がわかったところで、英語にしたらどんな感じになる?
まず、口が堅いから。
エミリー:たとえば、「口が堅い」は英語だと「He’s tight-lipped」って言うのよ。直訳すると「唇が閉じている」って意味になるけど、秘密を守る人を指すの。
ヒロシ:へぇ、唇が閉じてるって表現なんだ!面白いね。じゃあ「口が軽い」は?
エミリー:「He has a loose tongue」や「He’s a blabbermouth」って言うわ。どちらも、何でも話してしまう人を指すのよ。
ヒロシ:「loose tongue」って、「舌が緩い」ってことだよね。日本語では「口」だけど、英語だと「舌」も使うんだね。
エミリー:そうそう、英語だと「舌」を使った表現も多いのよ。
ヒロシ:なんか不思議だね。日本語と英語、やっぱりちょっと感覚が違うんだな。じゃあ「口が悪い」はどう?
エミリー:「He has a sharp tongue」って言うの。直訳すると「鋭い舌」って感じで、辛辣なことを言う人を表すのよ。日本語の「口が悪い」に似てるでしょ?
ヒロシ:へぇ、ここでも「舌」を使うんだね。英語では「舌」が感情表現に関わることが多いんだな。
エミリー:そうかもしれないわね。じゃあ、「口を滑らす」は「He let it slip」って言うわ。「うっかり秘密を漏らしちゃう」って意味よ。それから「He spilled the beans」も使えるわね。こっちは少しカジュアルで、「豆をこぼす」って直訳になるの。
ヒロシ:「豆をこぼす」って、秘密を漏らす意味になるんだね!日本語と英語、それぞれ面白い表現があるんだな。
エミリー:本当にそうね。日本語は「口」を使って感情や性格を表現することが多いけど、英語では「舌」を使うことが多いみたいね。