
ある春の日、ヒロシとエミリーは大学のカフェテリアでお昼を食べながら、日本語と英語のニュアンスの違いについて話していた。最近SNSで「○○界隈」という言葉をよく見かけるエミリーは、以前習った「界隈」の意味と違う気がして、ヒロシに確認してみることにした。
エミリー: ねえヒロシ、「界隈」って、昔は地名とか場所に使う言葉だよね?でも最近、日本語のSNS見てると、全然違う使い方してる気がするんだけど。
ヒロシ: おっ、それ気づくなんて、さすがエミリーだね!たしかに「界隈」って本来は「この界隈に住んでます」とか、「渋谷界隈で働いてる」みたいに、ある場所の周辺って意味なんだよ。
エミリー: そうそう、だから最初、「アイドル界隈」とか見たとき、「えっ?」って思ったんだよね。地理の話じゃないのに、って。
ヒロシ: わかるわかる。でも最近の使い方だと、「○○界隈」っていうのは、場所じゃなくて、あるジャンルとかコミュニティに属してる人たちの集まり、みたいな意味で使われてるんだよね。
エミリー: うん、だから地理的な意味で言いたいときは「周辺エリア」とか「近くの地域」とか言うかな。でも、今の「界隈」みたいな使い方のときは、英語だと「community」とか「scene」って言い方になるかも。
ヒロシ: なるほど、たしかにそういうふうに分けて考えるとわかりやすいね。カタカナ英語だけじゃなくて、日本語もどんどん変化してるんだなあ。
エミリー: うん、語学学習者にとっては、それが大変なところだよね。昔の教科書と今のSNSで、全然違う言葉が出てくるし。
ヒロシ: ほんとそう。正しい言葉の使い方って、時代とともに変わっていくこともあるし、言葉って生きてるんだなって思うよ。
解説
「界隈」という言葉は、もともとは「ある場所の周辺」「近所」など地理的な意味で使われていました。しかし近年では、SNSやメディアを中心に、「特定のジャンルやコミュニティ」「その分野に関わる人々の集まり」を指す意味でもよく使われています。
このように意味が広がったことで、英語に訳す際には文脈に応じて異なる単語を使い分ける必要があります。以下に、従来の意味と新しい用法、それぞれに合う英語表現を例文とともに紹介します。
① 地理的な意味(従来の使い方)
- 日本語例文:
この界隈にはおいしいラーメン屋が多いよ。 - 英語例文:
There are many good ramen shops around this neighborhood. - 日本語訳:
この近所にはおいしいラーメン屋がたくさんある。
② ジャンル・コミュニティの意味(近年よく見られる使い方)
- 日本語例文:
アニメ界隈では、この作品がすごく話題になってる。 - 英語例文:
This anime is getting a lot of attention in the anime community. - 日本語訳:
アニメのコミュニティでは、この作品がすごく注目されている。
- 日本語例文:
ファッション界隈では、彼女のセンスが有名だよ。 - 英語例文:
In the fashion scene, she's known for her great style. - 日本語訳:
ファッションの世界では、彼女のセンスが知られている。
「界隈」を英語で説明する
Kaiwai(界隈)
Traditionally, "kaiwai" refers to a physical neighborhood or surrounding area. For example, “Shibuya kaiwai” would mean the area around Shibuya.
However, in modern usage, especially online, it often refers to a specific social group, subculture, or community, such as the “idol kaiwai” (idol fandom community).
日本語訳:
もともとは「近所」「周辺地域」を指しますが、最近では「特定のジャンルやコミュニティ」という意味でも使われています。
取り上げられた言葉は日本語能力試験(JLPT)N2に該当します。
※日本語能力試験(JLPT)では、出題語彙の公式リストは公開されていません。このレベル表示は、実際の試験問題や教材に基づいた目安として記載しています。語彙の出現頻度や専門性に応じて、参考レベルを判断しています。