エミリー:ヒロシ、この前、説明してもらった差別と区別の違いは理解できたんだけど、まだあるのよ。それわね、「平等」と「公平」。たとえば、「平等に分ける」と「公平に分ける」って、一体どうやって分けるの?どっちもフェアな感じがするけど、意味が違うのかな。
ヒロシ:そうだね。「平等」は、みんなに同じ量や条件を与えることを意味するよ。一人ひとりの状況に関係なく、まったく同じにすることが重要なんだ。
エミリー:なるほど。わかったわ。じゃ、「公平」は?
ヒロシ:「公平」は、一人ひとりの必要に応じて違うものを与えることだね。たとえば、背の高さが違う人、大人と子どもが野球を見ているシーンを思い浮かべて。そこにはちゃんとした客席がありません。フェンス越しに見なければならないという野球場。平等なら、全員に同じ高さの踏み台を配るけど、それだと背の低い子供はまだ見えないかもしれない。でも、公平なら、必要に応じて踏み台の高さを調整して、みんなが見えるようにするんだ。
エミリー:ああ、なるほど!だから、公平は状況に応じた配慮が含まれるのね。
ヒロシ:その通り。だから「平等」は必ずしも全員にとって最適とは限らないけど、「公平」は、みんなが同じようにチャンスを得られることを目指すんだ。
エミリー:じゃあ、英語だとどう表現するんだろう?
エミリー:英語では、「平等」は equality、「公平」は equity になるわ。それぞれ、意味が違うから使い分ける必要があるの。
ヒロシ:ふむ、例文があればわかりやすいかも。
エミリー:もちろん。
- 平等の例文:The school provides all students with equal access to resources.
- 訳:その学校は、すべての生徒に平等に資源を提供しています。
- 公平の例文:The company offers flexible schedules to ensure equity among employees.
- 訳:その会社は、社員の公平を確保するために柔軟な勤務時間を提供しています。
ヒロシ:なるほど、やっぱり使い方が違うんだね。エミリー、これで違いが理解できた?
エミリー:うん!「平等」はみんなに同じものを、「公平」は必要に応じて調整するってことね。
ヒロシ:そうだね。状況に応じて、どちらがより良い選択かを考えるのが大事だよ。
解説:
平等(equality)と公平(equity)の違い
「平等(equality)」は、すべての人に同じ条件を与えることを重視します。これは見た目上の公平さを重んじる一方で、個々の状況やニーズを無視する場合があります。
「公平(equity)」は、状況や必要性に応じた配慮を行い、すべての人が同じ結果を得られるように調整することが目的です。
英語では、「平等」にequality、「公平」にequityを使います。どちらも重要な概念ですが、使い分けを理解することが、より適切なコミュニケーションにつながります。