pickup
日本の「主食」とアメリカの「メインディッシュ」の違い

大学近くの定食屋、今日はヒロシがエミリーをランチに誘った。焼き魚定食を食べながら、ヒロシが「主食」という言葉についてエミリーに質問している。ヒロシは最近、エミリーから主食の英語の“staple food”を教えてもらったが、日本で使われている主食とはちょっと違うようだ。


ヒロシ: エミリー、「主食」って英語で“staple food”だよね?これ、そのままアメリカで使えるの?

エミリー: うーん、“staple food”って確かに正しい訳だと思うけど、アメリカ人にはあんまり馴染みがないかも。「主食」っていう考え自体があまりないからね。

ヒロシ: えっ、本当に?でも「主食」って食事の中心になるものだよね。日本ではご飯とかパンとかがそれにあたるけど。

エミリー: そうだよね。でもアメリカだと、ステーキとかパスタみたいな「メインディッシュ」が中心で、パンやポテトは「添え物」になることが多いんだよ。

ヒロシ: へえ…。じゃあ「主食」って聞かれたら、アメリカ人はどう答えるの?

エミリー: たぶん「What’s a staple food for you?(あなたの主食は何ですか?)」みたいに聞かれたら、少し戸惑う人もいるかも。実際、普段は「What do you usually eat?(普段何を食べるの?)」とか聞く方が自然かな。

ヒロシ: なるほどね。「staple food」自体の意味は分かるけど、使い方が日常的じゃないんだ。

エミリー: そうそう。“Staple”って「基本的な」「主要な」って意味だから、米やパンを指すには合ってる。でも、「主食」という考えがない文化では、日常会話で使うことはほぼないかな。

ヒロシ: じゃあアメリカでは、ご飯とかパンが「メイン」にはならない?

エミリー: ならないわ。パンは「サイドディッシュ」で、ステーキやグリルした魚が「メインディッシュ」になるよ。

ヒロシ: ふーん、日本だと完全に逆だよ。ご飯がメインで、ステーキとか魚が「おかず」になる。ご飯なしの食事は考えられないもん。

エミリー: それが日本の文化だよね。ご飯が中心で、それに合う料理が作られるでしょ?「おかず」がご飯を引き立てる役割をしてるのがすごく面白い。

ヒロシ: そうだよね。たとえば肉じゃがは完全に「おかず」だけど、アメリカなら「メインディッシュ」だよね?

エミリー: うん、アメリカだとそうだね。肉じゃがと一緒にパンとかサラダが出てくる感じになるかな。

ヒロシ: なんか不思議だなあ。じゃあ、日本の「主食」を説明するとしたら、どう言えばいい?

エミリー: たとえば、「In Japan, rice is considered the central part of a meal, and other dishes are made to go with it.(日本では、ご飯が食事の中心で、他の料理はそれに合うように作られています)」とか言うと分かりやすいと思う。

ヒロシ: おお、なるほど!それなら「主食」の感じが伝わるね。ところで、エミリーは「ご飯だけ」の食事とかできる?

エミリー: たぶん難しいかな(笑)。でも、卵かけご飯とかシンプルな料理は大好きだよ。

ヒロシ: じゃあ次はおにぎり作るよ。シンプルだけど、最高の「主食」だからね!

エミリー: やった!楽しみだな。

解説

英語の “staple food” は、「主食」の直訳として適切ですが、英語圏では「主食」という明確な考えがないため、日常的に使われる表現ではありません。そのため、英語で「主食」を説明する際には、以下のような工夫が必要です。

1. “staple food” の意味

  • “Staple” は「基本的な」「主要な」という意味があり、“staple food” は「その地域で主に食べられる食品」を指します。
  • ただし、英語圏の日常会話では、具体的な食品名(rice, bread, pasta など)を使う方が自然です。

2. 「主食」の文化的な違い

  • 日本では、「主食」が食事の中心に位置し、ご飯がその代表です。
  • アメリカやヨーロッパでは、「主菜(main dish)」が中心で、パンやポテトは「サイドディッシュ」として扱われます。
  • 例文: In Western meals, the main dish is usually meat or fish, and bread or potatoes are served as side dishes.
    (西洋の食事では、主菜はたいてい肉や魚で、パンやポテトがサイドディッシュとして添えられます。)

3. 英語で「主食」を説明する方法

  • 日本の「主食」の概念を英語で説明するには、次のように表現できます:
    • 例文: In Japan, rice is the main part of the meal, and other dishes are made to complement it.
      (日本では、ご飯が食事の中心で、他の料理はそれを補うように作られています。)

4. 会話で役立つフレーズ

  • 例文: In Japan, rice is like the foundation of a meal, and side dishes build on it.
    (日本では、ご飯が食事の基盤のようなもので、おかずがそれを引き立てます。)
  • このように「foundation(基盤)」や「central part(中心部分)」を使うと、文化的な違いを分かりやすく説明できます。
おすすめの記事