エミリー:ヒロシ、最近よく聞く「あざとガール」って知ってる?
ヒロシ:「あざとガール」?エミリー、そんな言葉まで知ってるんだね。確かに気になるよね。それに、最近は「あざとかわいい」なんて言い方もあるしね。
エミリー:そうそう!私の日本人の友だちもよく使ってて、すごく気になってたの。「あざとい」って言葉から来てるみたいだけど、どういう意味なの?
ヒロシ:うん、「あざとい」って言葉は、日本語では少し計算高いとか、ずる賢い感じがあるんだ。たとえば、誰かが自分に有利になるように振る舞ったり、人を巧みに操作しようとする行動に対して使われるんだよ。
エミリー:なるほどね。少し調べたんだけど、「あざとい」って、特に若い女性が可愛らしさを意図的にアピールして、周りの注目を集めるような行動にも使われるんだよね?
ヒロシ:そうそう。最近はその意味で使われることが多いかな。「あざとガール」もまさにそれだね。
エミリー:じゃあ、英語ではどんな表現になるかしら…。たとえば、女の子が男性の関心を引こうとして可愛く振る舞っているときは、英語で「playing cute」や「acting overly cute」がぴったりかな。
ヒロシ:「playing cute」か。なるほど、ちょっと日本語の「あざとい」と似てるね。
エミリー:そうでしょ?たとえば、『She’s always playing cute to get attention from the guys.』(彼女はいつも男の子たちの注目を集めるためにあざとく振る舞っている)という感じで使えるわ。
ヒロシ:ほかには?
エミリー:少し内気な振りをして相手を引きつける場合は「coy」って言うのよ。たとえば、『She gave him a coy smile, knowing it would catch his attention.』(彼女は彼の注意を引くために、あざとい笑みを見せた)みたいにね。
ヒロシ:なるほど、少し控えめだけど意図的に相手を引きつける感じだね。
エミリー:そうそう。もっと積極的で少し誘惑的な感じなら、「coquettish」も使えるわ。『She had a coquettish way of batting her eyelashes.』(彼女はあざとくまつげをパチパチさせる仕草をした)って感じね。
ヒロシ:あぁ、確かに見かけるね。でも、日本語だとそれも全部「あざとい」って一言でまとめられるんだよね。
エミリー:英語ではその違いを言葉で細かく表現する必要があるのよね。
ヒロシ:じゃあ、女の子だけじゃなくて、男が何か計算高いことをするときにも「あざとい」って使うけど、その場合の英語表現は?
エミリー:それなら「cunning」や「calculating」が合うわね。たとえば、『He made a cunning move to win the promotion.』(彼は昇進を勝ち取るためにあざとい手を使った)とか、『She’s very calculating in her relationships.』(彼女は恋愛において計算高い)というふうに。
ヒロシ:なるほど、「calculating」はまさに計算高いって感じだね。
エミリー:その通りよ。英語では、シチュエーションによって使い分けるのがポイントね。
ヒロシ:勉強になるな。英語でも、あざとい表現がこんなにいろいろあるなんて知らなかったよ。
エミリー:お互いに学び合えてよかったわね!
解説:日本語の「あざとい」の背景と使い方
1. 「あざとい」の語源と変遷
「あざとい」という言葉は、元々は「浅智(あさぢ)」から派生したと言われています。これは「浅はかでずる賢い」という意味を持っており、そこから転じて現在では「計算高い」「ずるい」といった意味で使われるようになりました。近年は、若い女性が意図的に可愛らしく振る舞う様子にも使われるようになり、ポジティブな意味で使われることもあります。
2. 英語での対応する表現
日本語の「あざとい」は、英語で一つの単語で表現するのは難しいですが、シチュエーションに応じた複数の表現を使い分けます。
1. playing cute / acting overly cute
この表現は、特に可愛らしさをアピールして相手の関心を引こうとする場面で使われます。
- 例文:
She’s always playing cute to get attention from the guys.
(彼女はいつも男の子たちの注目を集めるためにあざとく振る舞っている) - 例文:
He’s acting overly cute to impress his friends.
(彼は友だちにいいところを見せるためにあざとく振る舞っている)
2. coy
「coy」は、少し控えめに振る舞って相手の注意を引くときに使います。ややシャイな態度を装って相手を引きつける場面でぴったりです。
- 例文:
She gave him a coy smile, knowing it would catch his attention.
(彼女は彼の注意を引くために、あざとい笑みを見せた) - 例文:
He acted coy when asked about his feelings for her.
(彼は彼女に対する気持ちについて聞かれた時、あざとく控えめな態度を取った)
3. coquettish
「coquettish」は、挑発的で誘惑的な行動を表現する際に使われます。あざとい仕草や態度が強調されます。
- 例文:
She had a coquettish way of batting her eyelashes.
(彼女はあざとくまつげをパチパチさせる仕草をした) - 例文:
His coquettish smile made everyone notice him.
(彼のあざとい笑顔は皆の注意を引いた)
4. cunning / calculating
「cunning」や「calculating」は、計算高く、ずる賢い行動に対して使います。誰かが自分の利益を得るために巧妙に立ち回る場面で使われます。
例文:
The politician’s cunning strategy gained him more support.
(その政治家のずる賢い戦略が彼に多くの支持を得させた)
例文:
He made a cunning move to win the promotion.
(彼は昇進を勝ち取るためにあざとい手を使った)
例文:
She’s very calculating in her relationships.
(彼女は恋愛において計算高い)