pickup
「愛想笑い」を英語で言うと?:対人関係のフレーズ
愛想笑いを英語ではなんて言うのでしょう?

エミリー:ヒロシ、私もヒロシから日本語を色々学ぶから、日本のジョークとかもわかるようになってきたわ。だけど、ちっとも面白くないこともあるのよね。

ヒロシ:それは、苦痛だね。本人は面白くさせてやろうと思って冗談を言っているんだと思うけど。

エミリー:そうね、場の雰囲気を壊さないためとかね。だけど、面白いふりして笑ったりするのは結構大変なのよ。

ヒロシ:わかるよ。そういうのを日本語では「愛想笑い」っていうんだ。たとえば、会議中に先輩の冗談がまったくつまらなくて、雰囲気を壊さないために笑うことがあるでしょ?

エミリー:ああ、なるほど。それなら英語では "fake smile" や "forced laugh" がぴったりね。気まずい場面で場を保つために笑う感じよ。

たとえば"I gave a fake smile when my colleague told a bad joke." とか "Everyone let out a forced laugh to avoid awkward silence." のように使うの。

※「let out」は、日常会話や文章でよく使われる句動詞で、「(声や音を)出す」という意味を持っています。具体的に言うと、感情を伴う声や音(ため息、叫び、笑いなど)を意識的に外に出すことを表します。

ヒロシ:偽の笑いか、強制された笑いね。全くその通りだね。「愛想」にはいろんな意味があって、他にも面白い表現があるんだよ。

エミリー:それ、興味あるわ!他にはどんなのがあるの?

ヒロシ:たとえば「愛想をつかす」って表現があるんだ。これは、何度も裏切られたりして、もうその人に期待しないって決めるときに使うんだ。

エミリー:なるほどね。英語だと "I’ve had enough of him" や "I’m done with him" みたいな感じかしら。

ヒロシ:わかるね。それに似た言葉で「愛想が尽きる」っていうのもあるんだよ。これは、失望が重なって自然と気持ちが冷めていくことを指すんだ。

エミリー:じゃあ、それは "I’ve lost faith in him" や "I’ve given up on him" に近い感じね。

ヒロシ:そうだね。もう一つ面白いのは、「愛想を振りまく」だよ。これは、相手に好かれるために笑顔で親切に振る舞うことを意味するんだ。

エミリー:それなら、"She’s putting on a friendly face" って言うわね。外面をよくする感じで使うの。

ヒロシ:でも、時々「愛想を振りまく」がわざとらしく感じられることもあって、それが「あざとい」と似ているんだ。

エミリー:ああ、以前話した「あざとい」ね!相手に好印象を与えるために計算高く振る舞う感じね。英語では "She’s just acting charming" なんて言うわ。

ヒロシ:そのニュアンス、ぴったりだね。それから、「愛想がない」って表現もあるんだ。これは、そっけなくて人に親しみを感じさせない人のことを指すんだよ。

ヒロシ:そう、その通り!そして、「無愛想」という表現も覚えておくといいよ。これは、笑顔がなくて冷たく見える人を指すんだ。

エミリー:英語では "He’s unsociable" や "He’s standoffish" って言うわね。"unsociable" は「非社交的」、"standoffish" は「よそよそしい」という意味になるわ。

ヒロシ:「愛想笑い」「愛想をつかす」「愛想を振りまく」「愛想がない」「無愛想」――こんなふうに日本語には「愛想」に関するたくさんの表現があるんだ。

エミリー:すごく面白いわ!次はどんな日本語を教えてくれるのか楽しみだわ。

愛想とは?

愛想とは、他人に対して親しみやすく振る舞うことで、円滑な人間関係を築くための要素です。日本では「場の空気を読む」ことが重要とされており、愛想はその空気を保つための大切な手段です。

英語における愛想との違い

「愛想」に該当する英語の単語はなく、文脈に応じてさまざまな表現に置き換える必要があります。例えば、「愛想笑い」は "fake smile" に訳されますが、日本語が持つ「場を保つための笑い」という微妙なニュアンスを伝えるのは難しいです。

「愛想を振りまく」は "putting on a friendly face" に近いですが、「あざとい」とも関連し、計算高い印象を与えることもあります。英語の "acting charming" は、まさにこのわざとらしい振る舞いを表現するのに使えます。

「愛想がない」や「無愛想」はそれぞれ "unsociable" や "standoffish" に対応しますが、英語では単なる性格として捉えることが多いです。一方、日本語ではその場限りの態度としても使われるため、ニュアンスが微妙に異なります。

おすすめの記事