pickup
滅茶苦茶は無茶苦茶?英語でどういう?:状態を表す表現
電車が止まって、駅が滅茶苦茶

ヒロシ:この前の台風でさ、電車が止まって、駅の中「滅茶苦茶」な状態になって、人があふれて帰るのにいつもの倍はかかったんだ。

エミリー:そうだったのね。でも、怪我や事故もなくて良かったわ。ヒロシ、今、「滅茶苦茶」って言ったわよね。それで思い出したんだけど、似た言葉に「無茶苦茶」もあるじゃない。その違いがいまいちわからないの。教えてくれる?

ヒロシ:滅茶苦茶と無茶苦茶か。普段は違いを意識して使っていないけど、考えてみるとちょっと違いがあるね。

まず「滅茶苦茶」は、物や状況がぐちゃぐちゃになっているときに使うことが多いんだ。たとえば、「台風で家が滅茶苦茶になった」とか、「電車の遅延で駅が滅茶苦茶だった」みたいに、物理的な混乱や破壊を表すんだよ。でも、日常会話ではポジティブな意味でも使える。「あの映画、滅茶苦茶面白かった!」みたいにね。

エミリー:なるほど。混乱したりバラバラな状態を表すけど、良い意味でも使えるのは日本語ならではね。

ヒロシ:そうだね。一方、「無茶苦茶」は理屈に合わないとか、無理な行動を意味することが多い。たとえば、「そんな無茶苦茶なことを言うな」って言うと、「理不尽なことを言うな」という意味になるんだ。

エミリー:だから、「無茶苦茶」はどちらかというと批判的なニュアンスが強いのね。

ヒロシ:そうそう。「無茶苦茶」は、あまり良い意味では使われないね。たとえば、誰かが危険な運転をしていたら「無茶苦茶な運転だ!」って言うけど、これは無謀で危ないという意味だよ。

エミリー:なるほど。「滅茶苦茶」はポジティブにもネガティブにも使えるけど、「無茶苦茶」は主にネガティブな状況で使われるのね。

ヒロシ:その通り。でも、日常会話では僕もそこまで厳密に使い分けていないんだ。どちらも「すごい」とか「混乱している」っていう感覚で使っちゃうことが多いからね。

エミリー:じゃあ、「無茶苦茶」は理屈に合わない行動や無理な要求を指すときに覚えておけばいいのね。「滅茶苦茶」は、物理的な混乱だけじゃなくて感情の高まりにも使える、と。

ヒロシ:そうだね。たとえば、「会議が滅茶苦茶だった」と言うと、混乱して収拾がつかなかったという意味になる。でも、「彼のパフォーマンスは滅茶苦茶に良かった」と言えば、素晴らしかったという意味になるんだ。

エミリー:英語にすると、「滅茶苦茶」に当たるのは「a mess」や「chaotic」かしら。どちらも、秩序がなくて混乱した状態を表すわね。

例文 1:
The room was a complete mess.
(部屋は完全に滅茶苦茶だった。)

例文 2:
The situation became chaotic after the argument started.
(議論が始まってから、状況が混乱した。)

ポジティブな意味なら「incredible」や「amazing」も合うわね。たとえば:

例文 3:
The concert was incredible!
(そのコンサートは滅茶苦茶に良かった!)

エミリー:それに対して「無茶苦茶」は、「reckless」や「unreasonable」が近いかな。どちらも理にかなわない行動や要求を表すのに使えるわ。

例文 1:
Don’t be so reckless!
(そんな無茶苦茶なことをするな!)

例文 2:
That’s an unreasonable demand.
(それは無茶苦茶な要求だ。)

例文 3:
He drove recklessly through the city.
(彼は無茶苦茶な運転をしていた。)

ヒロシ:なるほど。「滅茶苦茶」が「a mess」や「chaotic」で、混乱や感情の高まりを表し、「無茶苦茶」は「reckless」や「unreasonable」で、無謀で理に合わない行動を表すんだね。

エミリー:そうね。これで両方の違いがよくわかったわ。日本語って本当に奥が深いけど、こうやって整理すると理解しやすいわね。


解説:無茶苦茶(むちゃくちゃ)と滅茶苦茶(めちゃくちゃ)の違いと英訳

  • 無茶苦茶:理屈に合わない、無理な行動や要求を表し、批判的なニュアンスで使われる。
    • 適切な英訳:absurd(馬鹿げた)、reckless(無謀な)、unreasonable(理にかなわない)
    • 例文
      That’s an absurd request!(それは無茶苦茶な要求だ!)
      Don’t be so reckless!(そんな無茶苦茶なことをするな!)
  • 滅茶苦茶:物理的な混乱や感情の高まりを表し、ポジティブ・ネガティブの両方で使われる。
    • 適切な英訳:mess(混乱)、chaotic(無秩序な)、ridiculously(非常に)
    • 例文
      The room is a mess.(部屋が滅茶苦茶だ。)
      That party was ridiculously fun!(そのパーティーは滅茶苦茶に楽しかった!)

結論

両者は文脈によって「chaotic」や「a mess」として訳されることが多いですが、「無茶苦茶」には「reckless」や「unreasonable」を使うことで、理にかなわない行動や無理な要求を強調できます。「滅茶苦茶」は、混乱や感情的な高まりを表す場面に適しています。

文脈に応じて使い分けることで、日本語特有の微妙なニュアンスを的確に伝えることができます。ュアンスをより正確に伝えることができます。

おすすめの記事