エミリー: ねえ、ヒロシ。「まとも」って言葉、よく聞くんだけど、まともに授業を受けていないとか、なんとなく悪い意味のような気がするけど、具体的にどういう意味なの?日本語って、言葉が状況によって変わるから、ちゃんと理解しておきたいの。
ヒロシ: お、いい質問だね!「まとも」は、何かが「正常であること」や「正しい状態であること」を表すんだ。たとえば、まともな考え方とか、まともな仕事って言ったら、「当たり前で普通」という意味だね。
エミリー: なるほど、英語だと normal や decent みたいな感じなのかな?
ヒロシ: そうだね。ただ、「まとも」は、文脈によって良い意味にも悪い意味にも使えるんだ。たとえば、「彼はまともな人だ」って言うと、真面目でちゃんとしている人を指すんだけど、「まともに働いてない」って言うと、「ちゃんと仕事をしていない」という批判的なニュアンスになるんだ。
エミリー: ええっ、一つの言葉でそんなに使い方が変わるんだ!やっぱりそうなのね。文脈をしっかり理解しておかないと誤解しちゃいそうね。
ヒロシ: そうそう。「まとも」は、「ちゃんとした」という意味でも使えるけど、それができていない時には否定的な表現にもなる。たとえば、「まともに話を聞かない」とか「まともな食事をしていない」という風にね。
エミリー: ああ、英語だと normally や properly みたいなニュアンスに近いのかしら?
ヒロシ: そうだね。「まともに~する」という表現は、英語で言う properly にかなり近いと思うよ。普通に、あるいはきちんと何かをするという意味があるから、うまく対応する言葉だね。
エミリー: ところで、「まとも」って漢字で書けるの?
ヒロシ: 実は、「まとも」には公式な漢字はないんだよ。もともとひらがなで使われてきた言葉だから、文章や会話でもそのままひらがなで表記するのが普通なんだ。
エミリー: どうして漢字がないの?
ヒロシ: 「まとも」の「まと」は、もともと「目当て」っていう意味があるんだ。ターゲットや目標のことを指していて、その目標に向かってまっすぐ進むというイメージがあるんだよ。それが広がって、「まとも」は「正しい」や「まっとうな」という意味を持つようになったんだ。でも、これを漢字で表記するよりも、ひらがなで書いたほうがシンプルでわかりやすいから、今でもそのままひらがなで使われているんだ。
エミリー: なるほど。日本語って、ひらがなで表記する方が自然な言葉もあるんだね。奥が深いわね。
ヒロシ: そうだよ。だから、日本語学習者も無理に漢字で覚えなくていいんだ。ひらがなで覚える方が自然だし、文章の中でも違和感がないからね。
エミリー: 「まとも」って、シンプルに見えて実はすごく多面的な言葉なんだね。もっと詳しく使い方を知りたいわ!
ヒロシ: じゃあ、さっそく英語の例文をいくつか教えてくれない?
- He doesn’t work properly.
(彼はまともに働いていない。) - She hasn’t had a decent meal for days.
(彼女は何日もまともな食事をしていない。) - Can we have a normal conversation for once?
(たまにはまともな会話ができる?)
エミリー: こんな感じで合ってる?
ヒロシ: うん、いい感じだね。特に decent や properly っていう言葉は、「まとも」の意味にとても近いね。normal も特定の状況では、「まとも」にぴったり合うんだよ。
エミリー: なるほど。「まとも」を使いこなせるようになると、会話の幅も広がりそうね。これから使ってみるのが楽しみになってきたわ!
ヒロシ: そうだね。こうやって言葉を学んでいくと、日本語の面白さや深さがどんどんわかるようになるよ。
会話まとめ
日本語学習者はひらがなで覚える方が自然でわかりやすい。
まともは「正常であること」「当たり前」「ちゃんとしていること」を意味する。
英語では normal, decent, properly などが状況によって使われる。
まともには批判的な意味でも使えることがあり、「まともに働いていない」「まともな食事をしていない」といった否定的な表現にも用いられる。
漢字はないため、ひらがなで「まとも」と書くのが一般的で自然な使い方。
由来としては、「まと(目当て)」に由来し、目標に向かって正しく進むという意味から「まとも」という表現が生まれた。