ヒロシ: エミリー、次の授業、好きじゃないんだよね。あの講師、結構授業中に質問してくるから、ホント指されないようにといつもドキドキしているんだ。
エミリー: あの先生ね。でも、質問してもしっかり答えてくれるから、私は好きだわ。
ヒロシ: エミリーはね、よく予習したり、勉強熱心だからね。いつも、僕は「指すな、指すな」って祈っているよ。
エミリー: ヒロシ、「指す」とか「指される」って、先生に指名されることね。
ヒロシ: そうだよ。そうか、あまり聞かない言葉?
エミリー: そうね、「指名」という日本語は知っているけど、「指す」「指される」は聞かないわね。
ヒロシ: そうか、英語では何ていうの?
エミリー: 「指す」は文脈によっていろいろな言い方があるんだけど、授業の中で先生が生徒を指名して質問する場合、一番使われるのは「call on」だよ。例えば、"The teacher called on me to answer the question." とかね。受動態にすれば、「指される」つまり "I was called on by the teacher." になる。
ヒロシ: へえ、そうなんだ。「call」って普通は「電話する」って意味で覚えてたけど、「指名する」にも使えるんだね。
エミリー: そうそう、実は「call」には「名前を呼ぶ」とか「指名する」という意味もあるんだ。他にも「pick」って表現を使うこともあるよ。これはもっとカジュアルで、日常的な感じかな。例えば、"The teacher picked me to read the paragraph." とか。
ヒロシ: 「pick」は日常的な感じね。それにしても、僕はよく指されるから困るんだよ。
エミリー: わかるよ。もし先生が誰かを指差して選んだときは「point to」も使えるよ。例えば、"She pointed to me and asked a question." って言えるね。
ヒロシ: 「point to」は動作が含まれてるってことだね。ほかには?
エミリー: あと、「質問される」っていうシチュエーションなら「be asked」を使うことが多いね。例えば、"I was asked to solve the math problem." みたいに言えるよ。ちょっと特別な場合だと、「be singled out」もあるね。これは「目をつけられる」とか「特に目立つように選ばれる」って感じ。例えば、"I felt nervous when I was singled out by the teacher." みたいな感じ。
ヒロシ: 「singled out」って言うとなんかすごく緊張しそうな感じだね。でも、使い分けがいろいろあるのは面白いな。勉強になったよ、ありがとう!
エミリー: どういたしまして!次の授業、緊張しちゃうかもしれないけど、ヒロシなら大丈夫だよ。私も応援してるから!
解説
- call on (someone)
- 意味: (授業などで)誰かを指名して答えさせる。
- ニュアンス: 授業中のフォーマルな状況でよく使われる表現。「先生が生徒を指名して何かをさせる」という特定の状況を描写するのに最適。教育現場では一番一般的な言い方。
- 例文:
- "The teacher called on me to answer the question."
(先生が私を指名して質問に答えさせた。) - "She always calls on students who don’t raise their hands."
(彼女は手を挙げない生徒をよく指名する。)
- "The teacher called on me to answer the question."
- pick (someone)
- 意味: 誰かを選ぶ。
- ニュアンス: 「call on」に比べるとカジュアルで日常的な印象が強い。特定の生徒を選ぶ行為を指すが、授業以外の文脈でも広く使われる。例えばスポーツのチームメンバーを選ぶ場合などでも使える。
- 例文:
- "The teacher picked me to read the paragraph."
(先生が私を指名してその段落を読ませた。) - "He picked his favorite student to answer the question."
(彼はお気に入りの生徒を指名して質問に答えさせた。)
- "The teacher picked me to read the paragraph."
- point to (someone)
- 意味: (身体的に)指を指す、または「あなた」というジェスチャーをする。
- ニュアンス: 実際に「指差す」という動作を伴う場合に使われる。先生が具体的に「あなた」という仕草で示して指名する状況に合う。また、言葉ではなく動作そのものに焦点を当てて表現する場合に適している。
- 例文:
- "She pointed to me and asked a question."
(彼女は私を指差して質問をした。) - "The teacher pointed to the student in the back of the room."
(先生は教室の後ろの生徒を指差した。)
- "She pointed to me and asked a question."
- be asked (by the teacher)
- 意味: (先生に)質問される。
- ニュアンス: 「質問される」という行為そのものに焦点を当てた受動的な表現。誰が質問したのかを強調したい場合に使える。特に、状況を受け身で説明したいときに適している。
- 例文:
- "I was asked to solve the math problem."
(私はその数学の問題を解くように指名された。) - "He was asked by the teacher to explain his answer."
(彼は先生に答えを説明するよう質問された。)
- "I was asked to solve the math problem."
- be singled out (by the teacher)
- 意味: 先生に「特に目をつけられる」「選ばれる」。
- ニュアンス: 他の生徒ではなく、特定の生徒が目立つ形で選ばれる場合に使う。場合によってはネガティブなニュアンスを含むこともあり、本人が「注目されすぎている」と感じる状況に合う。
- 例文:
- "I felt nervous when I was singled out by the teacher."
(先生に指名されたとき、とても緊張した。) - "She was singled out because of her exceptional work."
(彼女はその素晴らしい成果によって特に注目された。)
- "I felt nervous when I was singled out by the teacher."
使い分けのポイント
- 授業で先生が特定の生徒を指名して質問する場合
→ call on が最適。特に教育現場でのフォーマルな表現。 - カジュアルな雰囲気や、授業以外の場面で誰かを選ぶ場合
→ pick。スポーツやグループ活動など日常的な場面にも対応。 - 実際に指を差して指名する行為を強調したい場合
→ point to。「動作」に焦点を当てた表現。 - 質問されること自体を受動的に表現したい場合
→ be asked。「質問」という行為そのものを強調。 - 特に注目される、または目立つ形で選ばれる場合
→ be singled out。ポジティブ・ネガティブどちらの文脈にも対応可能。
実践例文まとめ
"He was singled out because of his strong opinions."
(彼はその強い意見のために特に目をつけられた。)
"The teacher called on me to answer the question."
(先生が私を指名して質問に答えさせた。)
"The teacher picked me to read the paragraph."
(先生が私を指名してその段落を読ませた。)
"She pointed to me and asked a question."
(彼女は私を指差して質問をした。)
"I was asked to explain my reasoning."
(私は自分の考えを説明するよう質問された。)