
ある午後、エミリーと待ち合わせしていたヒロシがベンチでスマホを見ながらクスクス笑っている。エミリーが「何があったの?」と声をかけると、ヒロシは友達から届いたLINEの内容を見せながら話し始めた。どうやらまた、あの友達がやらかしたらしい――今度は逆方向の電車に乗ってしまったとのこと。その出来事をきっかけに、「おっちょこちょい」という日本語についての会話が始まった。
ヒロシ: ははっ、アイツまたやったわ。
エミリー: え、誰?何があったの?
ヒロシ: いや、いま向かってるってLINE来たんだけどさ、どうやら逆方向の電車に乗っちゃったらしくてさ。
エミリー: うそでしょ?(笑)それ、気づいたときめっちゃ焦るやつじゃん。
ヒロシ: でしょ?窓の外見て「えっ!?」ってなったらしいよ。今、慌てて引き返してるって。
エミリー: 想像しただけでウケる(笑)
ヒロシ: あいつさ、ほんと「おっちょこちょい」なんだよね。これ、今回が初めてじゃないんだよ。
エミリー: 「おっちょこちょい」ってどういう意味?前にも聞いたかもだけど、ちゃんとわかってないかも。
ヒロシ: んー、うっかりしてて、注意が足りなくて、よくミスする人って感じかな。でもね、ただの「ミスする人」じゃなくて、なんか見てて憎めないんだよ。ドジだけど、笑えるっていうか。
エミリー: あー、わかる気がする。英語で言うと、たぶん clumsy が近いかな。不器用でよく転んだり、物落としたりする人。
ヒロシ: なるほど、不器用系か。ちょっと違う気もするけど、近いのかも。
エミリー: あとね、scatterbrained とかもあるよ。注意力なくて、忘れ物多かったりする人に使う。
ヒロシ: おお、それは結構合ってるかも。
エミリー: それと、ちょっとふざけてる感じで言うなら、goofball とか ditzy って言い方もある。どっちも、ちょっと変だけど、なんか憎めないって意味合い。
ヒロシ: おっ、そういうのめっちゃ近い!おっちょこちょいって、まさにそうなんだよ。ただのドジじゃなくて、「またかよ〜(笑)」って、周りが笑っちゃう感じ。
エミリー: うんうん、本人は真剣に焦ってるのに、周りはちょっと癒されるみたいな(笑)
ヒロシ: そうそう、あいつのそういうとこ、ちょっとずるいよな〜。
エミリー: なんか、そういう人って一人は友達にいるよね(笑)
解説
「おっちょこちょい(occhokochoi)」は、注意不足やうっかりミスをよくする人を表す言葉です。ただの「ミス」ではなく、その人の性格や雰囲気――つまり、ドジだけど愛される感じを含んでいます。
この言葉に近い英語表現をいくつか紹介します:
英語での表現例:
- clumsy
不器用で、物をよく落としたり、ぶつかったりするタイプ
例文: He's a bit clumsy, but it's kind of charming.
(彼はちょっと不器用だけど、それがまた可愛いんだよね。) - scatterbrained
注意散漫で物事を忘れがちな人
例文: She's so scatterbrained—she forgot her bag again!
(彼女ってほんとそそっかしいよね、またバッグ忘れてた!) - ditzy
軽くて天然っぽい性格。カジュアルに、特に女性に使われることが多い。
例文: I can be a little ditzy when I'm tired.
(疲れてると、ちょっとボーッとしてドジになるんだ。) - goofball
おバカなことをするけど、どこか憎めない、親しみのある人
例文: He's such a goofball, but everyone loves him.
(彼ってほんとおバカだけど、みんなに好かれてるんだよね。)
「おっちょこちょい」を英語で説明
"Occhokochoi" describes someone who often makes silly, careless mistakes, but in a way that's endearing or charming rather than frustrating. It’s not just about being clumsy—it’s also about the person being lovable despite the mistakes.
「おっちょこちょい」は、ミスをするけれど、どこか憎めない、愛されキャラのような人を表す日本語です。単なる不注意ではなく、性格や雰囲気を含んだ優しいニュアンスの言葉です。
「おっちょこちょい」日本語能力試験(JLPT)N2に該当します。
※日本語能力試験(JLPT)では、出題語彙の公式リストは公開されていません。このレベル表示は、実際の試験問題や教材に基づいた目安として記載しています。