先日、話題になった「都合」、「調子」この言葉は状況によって、意味が変わってくる言葉です。
これを「多義語」と言います。その他にも、「かける」、「はさむ」なども多義語です。
日本では当たり前に使われている多義語ですが、多義語は英語でなんていうのでしょう?
多義語は英語ではPolysemyと言います。
ヒロシは:エミリーに多義語について説明しています。
エミリー、日本語には多義語と言われる言葉が多いんだ。今日は多義語について一度説明したいと思うんだ。
エミリー:わかったわ、それでランチのお誘いがあったのね。
ヒロシ:そう。楽しい話じゃなくて嫌だった?
エミリー:いえ、新しい日本語を勉強するのはワクワクするわ。エキサイティングよ。まず多義語って何?
ヒロシ:多義語は、1つの言葉が文脈によって複数の意味を持つものなんだ。たとえば「かける」って言葉、覚えてる?
エミリー:うん。「電話をかける」と「時間をかける」みたいな使い方があるわね。
ヒロシ:そう。それ以外にも「椅子にかける(座る)」とか「眼鏡をかける(つける)」みたいに、いろんな意味があるんだよ。こういうのが「多義語」って呼ばれるんだ。
エミリー:「かける」はこの前習ったわね。英語にも「run」みたいな単語があって、「走る」とか「会社を運営する」って意味があるのよ。
ヒロシ:そうそう、まさにそれだね。日本語にはこういう多義語がたくさんあって、文脈で意味が変わるから、時々わかりにくくなることもあるんだ。
エミリー:それって、日本語が文脈に強く依存するからなのかしら?英語も文脈次第で意味が変わることがあるけど、日本語のほうが多義語が多そうね。
ヒロシ:うん、それは確かにあるかもね。あと、日本語には「同音異義語」っていうのもあって、発音は同じだけど意味が違う言葉のことを指すんだ。
エミリー:それは英語の homophones ね。たとえば「bare(裸の)」と「bear(熊)」みたいに、同じ音でも全然違う意味を持つ単語よね。
ヒロシ:その通り。「はし」なんかも「箸」「橋」「端」とか、同じ発音でも意味が違うよね。日本語にはこういう「同音異義語」もたくさんあるんだ。
エミリー:なるほど、漢字の違いで意味が変わるのね。英語ではスペリングが違うけど、日本語は漢字が違うのね。
ヒロシ:そうなんだ。それに「同形異義語」っていうのもあるよ。これは形が同じだけど意味が違う言葉のことなんだ。
エミリー:それは英語の homographs に近いわね。たとえば「lead(導く)」と「lead(鉛)」みたいに、同じ綴りでも意味が違う単語のことよ。
ヒロシ:うん、そうだね。日本語では「降りる」と「下りる」とかがその例だね。同じ形だけど、意味が異なるんだ。
エミリー:なるほど、文脈で判断することが多いのね。日本語の学習には漢字の知識も重要になりそう。
ヒロシ:その通りだよ。日本語には他にも「類義語」とか「反義語」っていうのがあって、これは意味が似ているか、正反対の言葉を指すんだ。
エミリー:ああ、それは英語の synonyms と antonyms に当たるわね。たとえば「big」と「large」みたいな類義語と、「hot」と「cold」みたいな反義語のことよね。
ヒロシ:うん、まさにそういうことだよ。言葉の分類は、日本語も英語も基本は似ているけど、日本語は漢字の存在があるからちょっと複雑なんだ。
エミリー:でも、それが日本語の魅力でもあるわね。文脈次第で同じ言葉がいろんな意味を持つなんて、面白いわ。
ヒロシ:そうだね。多義語や同音異義語を理解していくと、日本語の表現がもっと面白く感じると思うよ。
エミリー:そうね、これでまた一つ、日本語の面白さを学べたわ。